400kmの旅路: ランニングシューズの寿命とその重要性
ランニングシューズは、アスファルトを走る際に欠かせない役割を果たします。
目次
ランニングシューズの寿命は
400kmを走ると交換の時期が訪れるのはご存知でしょうか?これは、ミッドソール(一番分厚い真ん中のソール)が寿命を迎えるために交換が推奨されています。
ミッドソールが交換時期になると言われています。
裸足で歩く本能
私たちは本来、裸足で歩く動物です。
しかし、幼少期から靴やスニーカーを履いて生活してきたため、靴を使って歩くことが当たり前の生活を過ごしています。走る時は、スニーカー。現代生活が長いため、靴によっての歩きやすい歩き方や、走り方を無意識のうちに選んでしまっています。
人間本来の歩行や走行の方法を学んでくると、本来の裸足の力を取り戻したくなります。
私も、チャンスがある時は砂浜を、裸足で走ってみたり、薄いサンダルを作って走ったりもしてます。
ですが、現代人が本来の動きを取り戻すことは容易ではありません。
現代と自然のギャップ
砂浜や土の上を裸足で走ることは、人間本来の原点に戻る練習の一つです。裸足で走ると、靴の中では使っていなかった足の裏の筋肉や靭帯、足の指の筋肉や靭帯の疲労感を強く感じます。
現代の環境は、平坦で硬い路面が多く、自然環境から遠ざかっています。このような環境で人間本来の走り方を実現するためには、適切なランニングシューズが非常に重要です。
靴を選ぶ上で、一番大事なポイントは、本来の足の使い方ができること。
足には、26個の骨があります。
踵骨・距骨・舟状骨・楔状骨3つ・立方骨・中足骨5つ・基節骨5つ・中節骨4つ・末節骨5つ
この間に関節があり、複雑な動きに対応できる構造をしています。
骨の間が動かせることで、関節や靭帯が本来の動きを取りもどしたり、使うことができます。
できるだけ本来の動作を邪魔しないランニングシューズを、3つのポイントを特に大切に探しています。
ランニングシューズ選びの基準
- 靴の中がフラットであること
- 足幅に対して適切な広さがあること
- 踵が靴にぴったりとフィットすること
人間は本来裸足で歩く動物であるため、まっすぐに立つために、フラットであることを大事にしています。足の幅を邪魔しないこと。靴自体のブレを最小にするために、踵が靴と収まりが良いこと。
足の健康とシューズの影響
特に踵部分は重要で、人間の足は着地する瞬間に踵の転がりが発生します。長年の診療経験から、踵の転がりが使えなくなっている足を多く見てきました。
踵骨と距骨も可動します。
距骨と舟状骨、距骨と立方骨、舟状骨と楔状骨の3つも。
動きを妨げない靴であることが大切です。
走る際には歩く時の3倍から6倍の負荷がかかります。本来の歩き方ができていないと、膝の痛みや股関節痛など全身に影響を及ぼす原因になります。
速度とシューズの関係
また、走る速度によっても踵の使い方が異なります。私は最近、マラソンで3時間20分を切る目標を立て、練習をしています。速度を上げると、ミッドソールの反発力の違いが明らかになります。これは、スーパーボールが床に跳ね返るように、速度によって反発力が異なるためです。
ミッドソールが寿命を迎えると、この跳ね返りが緩くなり、衝撃を吸収されたような感覚が生じます。速度を上げる練習をして初めて、この違いをはっきりと感じるようになりました。
去年走った東海道53次525kmなどの7分30秒ペースでのLSDの運動では、感じることができなかったので、新鮮な発見でした。
ランニングシューズの寿命は約400kmと言われています。これは走る人のレベルによっても異なることが重要です。
早い速度である場合は、ミッドソールの劣化が、特に感じられます。ジョギング程度であれば、あまり気にならないかもしれません。
走っていない方が使う時と、速度を高める時の練習をされる方とでは、シューズの特性も寿命も明らかに異なります。
この違いに気づけるようになることが、上級者への入り口なのかもしれません。
ランニングシューズの見た目と重要性
400km走った程度の靴は外見としては、とても綺麗な状態です。私は、新しいランニングシューズを新調した時に、ミッドソールが弱ってきた400km使用した靴は、日常生活用に回しています。
ジョギングや歩行では、そこまでの違いが私にはわかりません。
普段使った距離などは気にしたことが無い方も多かったもしれません。
1週間に20km走る方なら、月80km、5ヶ月で400kmになります。
年に2回新しいシューズに履き替える形です。
私は今、月間少なくて150km以上の距離を走るようになりました。そのため、3ヶ月ほどで新しいシューズが必要になる状況です。
実際には、アルトラオリンパスビオ・アルトラアウトロード・アルトラエスカランテレーサー・アルトラバニッシュテンポの4足をロードでは履き回しています。
アルトラシューズ:ブライアンとゴールデンハーパーが2011年に立ち上げた→アルトラ誕生の歴史
OUTROAD:ロードとトレイルを両方選択できる靴ですが踵の感覚が良くて一番好きな靴です(スリムフィットシェイプ)
VANISH TEMPO :早めの練習用に使いますが、私にはいまいち合わない感じ。踵の動きなのか分析中(スリムシェイプ)
ESCALANTE RACER :現在5足目の定番シューズ。速度を上げると少し踵に左右に遊びがでる
VIA OLYMPAS :ヒールが硬く、ロング用の練習に使いますが、踵がしっくりくるため、スピード練習にも投入しはじめました。
まとめとアドバイス
最後に、ランニングシューズの選び方と使用方法は、単なる趣味の範疇を超え、私たちの身体に直接影響を与える重要な要素です。適切なシューズを選ぶことは、単に快適に走るためだけではなく、健康的な身体を維持し、走る喜びを長く保つためにも必須です。私たちの足やカラダは、さまざなセンサーがあります。
ランニングシューズ選びにおいて、感覚を理解し尊重することが重要です。
ランニングは、ただ足を前に進めるだけの単純な動作ではありません。それは自己発見の旅でもあり、私たち自身の身体とより深く向き合う機会を提供してくれます。靴一足が変わるだけで、私たちの走り方、身体の使い方、さらには走ることへの感覚が大きく変わることもあります。だからこそ、私はランニングシューズの選び方とその重要性について、常に意識を向けています。
走ることは、単に地面の上を移動すること以上の意味を持ちます。それは自然とのつながりを感じること、身体の潜在的な力を引き出すこと、そして何よりも自分自身との対話です。適切なシューズを選び、そのシューズと共に走ることで、私たちは自己と向き合い、限界を超えていくことができるのです。
それでは、皆さまも自分に合った完璧なランニングシューズを見つけて、走る楽しさを最大限に引き出してください。走り続ける限り、道は常に前に広がっています。
姿勢治療家
仲野孝明
コメントを残す