2022-02-25

人間の背骨には、背伸びが一番基本と確信した経緯


姿勢の大切さを伝えることを日々おこなっている中で、冬季オリンピックの小林陵侑選手の姿勢力の素晴らしさに感動していた姿勢治療家の仲野孝明です。

2015年にサンマーク出版で出版時にインタビューをしていただいた記事を補足再編集しました。

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――先生の
本を執筆された経緯を教えていただけますか?

姿勢治療家_仲野
姿勢治療家_仲野
はい!

仲野:本を書かせていただくのは現在で4冊目(2020年現在7冊)です。まずは、そもそもなぜ本を書くようになったのかという話をさせて頂きますと。

私は大正15年から整体治療を家業とする家で育ち、4代現在はその家業を継いで、「姿勢治療家®」として活動しています。大学卒業後に国家資格をとりこの仕事を始めたのですが、いきなり治療をできるわけではありませんでした。そこで最初のころは、父親の仕事や患者さんとのやりとりを見て様々なことを吸収し、予防的な意味で「こういう生活習慣は改めたほうがいい」「正しい座り方とはこういうものですよ」といったことを患者さんに話すということをしておりました。

補足:創業時は、療術業・鍼灸業としてスタート。2代目は、中部オステオパシー協会を運営、全国療術師協会を手技療法の全国統一に向け広げ三重県本部として活躍、3代目の父、仲野弥和DCは米国で最先端になりつつあったカイロプラクティックを学びに日本人6人目として大学に1973年留学卒業。鍼灸・オステオパシー・カイロプラクティック・栄養学を実践する家庭で育ちました。小学生の高学年には、サプリメントなどを飲み始めていました。

 

当時、接する方の多くは50代から60代後半くらいの年齢層の方々だったこともあり、「座り方を変えましょう」と話したとして、頭では「なるほど」と分かっても、実際に座り方を日々の生活から変えるところまで、なかなかできない方がほとんどでした。いま考えると、わたしの問題定義の意識づけが甘かったのですが。ご本人も「変えられない自分」にもどかしさを感じて、「その話、自分が20歳のころに聞きたかったな」とおっしゃる。

そういうやりとりを重ねるうちに「もっと若い方に自分の考えを伝えたほうがより、世のためになるのではないか」と考えるようになってきました。それが書籍を執筆するようになった経緯ですね。

補足:カラダの使い方を未来につなげていきたいのが本当の目的です。人類が、便利で快適を求めすぎた結果、骨格構造的に人類史上、最弱なカラダになっています。これからの本当にカラダを支えないと、介護で苦しむ方々ばかりの世界になります。
たった、200年前を想像してみてください。水は汲みにいきました。洗濯は板でおこなっていました。お風呂を沸かすには薪が必要でした。そもそも、生活をするのに肉体を使う生活が当たり前だったのです。
人類が、過保護で、便利すぎて使わなすぎて、最弱になっています。

――4作目の書籍では【なぜ健康でいたければ、「背伸び」をしなさい】では“背伸び”をテーマにしたのですか。

姿勢治療家_仲野
姿勢治療家_仲野
はい!

仲野:さきほど、自分の肩書を「姿勢治療家®」と名乗りましたが、私の治療方針の根本には「正しい姿勢をとれば、健康になれる」という考え方があります。ここでいう正しい姿勢とは、「もっとも体を効率よく支え、動かせる状態」「もっとも体への負担が少ない状態」を指します。逆に「正しくない姿勢」をとっていると、体に負担をかけることになり、腰痛や背中の痛みといったものだけでなく、脳や内臓の不調まで招いてしまうことがあります。結果として、高血圧、視力の低下、手足のしびれ、アレルギーなどの様々な症状を引き起こしてしまうことにもなりかねません。

でも、「じゃあ、正しい姿勢とは、具体的にどういうものですか?」と聞かれたときに、「こういうものです」と医学的には答えはありますが、実際には現実的でなく使いにくい、釈然としない状態でした。そんなとき、あることがきっかけで、「人間の体は背伸びをしたときに自然と正しい姿勢をとるようにできている」ということに気づいたのです。それが本書の直接の執筆動機ですね。

補足:背伸びを伝えながら、そのカラダの使い方を実践することを自らおこなっています。走れなかったところから三ヶ月でフルマラソン完走、泳げなかったところから、半年でトライアスロン完走、そのわずか六ヶ月には、アイアンマントライアスロン完走。7日間250km世界一過酷と言われるサハラ砂漠マラソン完走など。現在は、東海道五十三次500kmなど挑戦準備中
【体育3から始まった姿勢実験の歴史】姿勢治療家のスポーツ大会参加一覧

――そのきっかけとは、どのようなものだったのでしょうか。

姿勢治療家_仲野
姿勢治療家_仲野
はい!

仲野:元々、「効率的な身体の動かし方」に関心があり研究していました。西洋医学にも東洋医学にも手を出して学び続けていますが、しっくり来たのは、気功やヨガ、太極拳。これらのものは、身体特性を実に上手に使っていたのです。気功は、NPO法人心とからだの研究会外山恵美子先生に教えていただきました。

ご縁あって外山先生と2012年に中国気功界を牽引する若き第一人者の張明亮先生のところへ行く機会があり、10日間ほど合宿をさせてもらって、いろいろなことを教わりました。そこで最もハッとさせられたのは「身体の上方向に対する使い方が重要」という考え方です。

――その考え方にインスピレーションを受け、背伸びの重要性に気づかれたということですか。

姿勢治療家_仲野
姿勢治療家_仲野
そうです。

仲野:重力に負けず上方向に背伸びすることで軸ができ、身体を効率的に使えるようになるということに気づいた。武道の世界で、姿勢を正すことを重視するのも、この考えがもとになっていることが分かったのです。これは武道家にかぎらず、あらゆる人に応用できる話だと私は思いました。

健康診断で身長計に乗るときのことをイメージしてみてほしいのですが、背伸びをすると、人は無意識に頭の位置が上がります。あごを引いて、頭頂部を引っぱったマリオネットのような姿勢を自然にとれるわけです。この姿勢をとれば、脳や内臓、背骨といったものが収まるべきところに収まる。この状態を保つことができれば身体に余計な負荷がかかることはありません。

結局、身体にとって何が負担なのかというと、ずっと同じ態勢をとり続けることなのです。ですから、「一日中パソコンの前に座って仕事している」という方には、ぜひ試しに「立ったまま仕事する時間をこまめに挟む」ということをやってもらいたいですね。

――「立ったまま仕事する」というのは、どういうことなのでしょう。

姿勢治療家_仲野
姿勢治療家_仲野
世界で広がってきています!

仲野:スイッチひとつで高さを自由に変えられるデスクが売られています。そのようなデスクを使って、まとまった時間立ったまま作業をします。立ちながらだと、座って作業をするのにくらべ、腰や肩がラクになる。しばらく作業を続けてみて、足が疲れたら休めばいい。このほうが、長時間座って作業を続けるよりも、メリハリをつけやすくなるでしょう。

補足;この使い方の大切さは、2021年に“魔法のポーズ(徳間書店)”コロナ禍で特に大切な使い方の意識改革として上梓させていただきました。ぜひ、ご一読ください。社員数が多い方には、ぜひ社員の皆様にプレゼントしていてだき働く皆様の意識改革、効率向上にお役立てできる内容になっております!


この記事は、

『長く健康でいたければ、「背伸び」をしなさい』(サンマーク出版)の発売時のインタビュー記事を2022年2月現在に修正しました。


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