人間構造の中で、靭帯がいかに強固であるか
アナトミートレイン Thomas Myrez
解剖学者 Todd Gracia
お二人がリードしてくれる
人体解剖実習にコロラド州デンバーに参加しました。
2019年4月15日–4月19日 5日間40時間
3つの学べたこと
・人体の皮膚・真皮・脂肪組織の丈夫さ
・人間構造の中で、靭帯がいかに強固であるか
・筋肉以上に、内臓・血管のコンディションは、肉体に個体差があること
アナトミートレイン Thomas Myrez氏と。
解剖学者
Todd Gracia氏と浅川先生と私
レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)
1452年ー1519年
芸術家として有名ですが、
人体の解剖学としても作品を多数残されているのはご存知でしょうか?
その当時から行われていた
古典的な方法の解剖実習をさせていただきました。
亡くなられて状態を、
単純な冷凍保存された献体で学ばせていただきます。
このプログラムは、ユタ大学との提携で
行われているとのこと。
通常、日本でも米国でも解剖実習では、
細胞の腐敗を防ぐためホルマリンにより処理をしています。
そのため、
何ヶ月にもわたり一体の献体から細かく
学んでいきます。
しかし、このクラスでは
腐敗処理等一切行っていない状況のため
5日間、40時間の短期集中クラスです。
その代わり、
通常の肉体と同じコンディションで
皮膚・筋膜・菌・内臓組織等全て
自然の状態で学ぶことができます。
古典的な方法にも関わらず
この自然な解剖方法は、
実はできるようになったのはこの数年とのことでした。
今まで、23歳から解剖学を学び
日々の臨床として23年臨床をしてきました。
筋肉の動きや、骨の動きなども
さまざなセミナーや、勉強会を通じて学んできました。
その際には、実際の皮膚下の筋肉や血管などの状況を
イメージして勉強します。
今回の実習ではその貴重な感覚が
実際の献体を解剖することで
確認することができる実習です。
私にとっては、盲点でした。
専門学校の時に大好きだった解剖でした。
しかし、
自らの手で、メスをもち解剖実習ができる日がくるとは
思ってもいませんでした。
米国のカイロプラクターや
医師も大学で解剖実習や、解剖のテストがあります。
しかし、今回のように
ホルマリン固定されていないご献体で、筋肉筋膜、組織がリアルに
見て、動かすことはやったことがないそうです。
皮膚の動き
筋膜の動き
筋肉の動き
などなど動かしながら、解剖し勉強できたことは
臨床行う上で
本当にありがたい時間でした。
解剖実習から学べて3つのこと
1)人体の皮膚・真皮・脂肪組織の丈夫さ
人体は、皮膚に覆われています。
この皮膚が、治療する時にも手技を行う際に
テンションをとったり滑らしたり意識していました。
しかし、
解剖してわかったことは、戦国時代の鎧、鎖かたびらのように
ずっしり重く、丈夫なこと。
メスで切っても簡単には、切れません。
手がうっかり切れたり、皮膚がかぶれたり
しますが、本来の皮膚組織はとても丈夫なのだということが
解剖を通じて学べました。
私の献体は年配でしたが
全身の皮膚で、5キロ以上の
重さがありました。
皮膚に関しての意識が全く別の感覚になりました。
2)人間構造の中で、靭帯がいかに強固であるか
体は、皮膚の下に筋肉がありますが
何層にもわたる膜があります。
ちょうど、みかんのふさのように膜に筋肉が覆われてる感じです。
靭帯はその中で、大切な部分を覆っていたり
サポートしているのですが、筋膜から自然に靭帯になっていたり
解剖学書で学ぶよりも
複雑に、体に応じて周囲の筋肉筋膜系の保護をするために
とても丈夫に覆われていました。
テーピングや、筋膜への治療が
さまざなありますが。強靭な靭帯を治療すること自体
イメージを変えていかなければならないと
思いました。
3)筋肉以上に、内臓・血管のコンディションは、肉体に個体差があること
筋肉は、想像できる範囲で
個体差がありました。
男性と女性の違いだけでなく、筋トレを行なっている体と
行なっていない方など。
外からの印象は、そのまま皮膚の上からでもイメージ通りでした。
しかし、内臓は全く違いました。
心臓脈管系が弱いご献体と
消化器系が弱いご献体
では、大動脈の柔軟性が全く違っていました。
腹部に手術痕がある献体では、内臓の癒着が
激しかったり。
知識として学んでいた以上に
”百聞は一見にしかず”とつくづく感じました。
この度一緒に参加した
メンバー52名!
治療家は少なく
トレーナー
ヨガインストラクター
ボイストレーナー
など、さまざな職業の方と
一緒でした。
主催のキネティコス
Kaori さん Travisさん
ありがとうございました!
↓こちらのメンバーが
チームキャサリンの今回のチームメンバです。
女性が多いチームでしたが、
手先が器用な方々が多く、あっという間に
段取りよく進むチームでした。
みなさん
貴重な学びをありがとうございました!
姿勢治療家
仲野孝明
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