正しい姿勢をキープするためには胸椎の可動範囲が重要?
姿勢治療家(R)ラジオのご質問ありがとうございます!
元々猫背気味で姿勢が悪く、腰痛があるという相談がありました。この方は、姿勢改善のために色々な情報を調べていた中で、姿勢治療家のポッドキャストを知り、聴くようになったそうです。その結果、「耳の後ろを引っ張られているような」姿勢を意識することで、腰痛の改善ができたそうです。そして、普段から良い姿勢を心がけるようになったと言います。
しかしながら、この方は良い姿勢をすると、のどがつまるような感覚があると相談されました。この症状に姿勢と関連性があるかどうか、またその原因や対策について質問したいとのことです。
Q「良い姿勢」をすると、のどがつまるような、 また呼吸が浅くなり息苦しいような感覚の原因は?
あなたの問題の原因には、以下の2つが考えられます。
- 頚椎や胸椎の可動域の低下
- 斜角筋・僧帽筋・大胸筋などの筋肉の不均衡
姿勢が悪いため、正しい姿勢をとるときに、気道が狭くなる状況になっているため、喉がつまるような、呼吸が浅くなって息苦しさを感じることがあります。頚椎や胸椎の可動範囲の低下が原因の一つである可能性があります。
喉は、首の中央に背骨(頚椎)があり、その前に気道が通っています。首は7つの骨から構成され、左右に回転し、前後にも動きます。これらの関節が可動しづらくなると、顎を引っ張るなどの動きが制限されるため、呼吸がしにくくなります。
クビの周囲の筋肉としては、ざっと考えても18種類以上あります。
バランスが崩れるのが、少しイメージできれば幸いです。
(解剖学アトラスアプリより)
僧帽筋
上頭斜筋
下頭斜筋
大後頭直筋
小後頭直筋
頭板状筋
頭最長筋
胸鎖乳突筋
頭半棘筋
肩甲挙筋
斜角筋
頸腸肋筋
広頸筋
胸骨舌骨筋
肩甲舌骨筋
胸骨甲状筋
頸長筋
多裂筋
以下は、正しい首の回旋をテストする方法です。
- 椅子に正面を向いて座ります。
- 首を左に回してみます。
- 鼻の位置が、肩とほぼ重なっていれば、90度まで回せています。
もし可動域が制限されている場合は、ストレートネックなど首の疾患と関連する可能性があります。
対策としては、丁寧に首や胸のストレッチやセルフマッサージを行うこと、運動や適切な姿勢を意識することが挙げられます。
生活の中での習慣が、今の状況を引き起こしています。
焦らずに、丁寧に対応していけば解決できます。
姿勢治療家が、治療を行う場合は、全体の筋肉のバランスを確認して改善していきますが、長年の生活が身体に現れてきますので、丁寧に改善していきましょう。
<可動範囲が少なかった場合>
以下の方法で行ってください。
- 正しい姿勢で、耳の後ろをしっかり引き上げます。
- 左右に片側5秒ほどでゆっくり息を吐きながら回します。
- 1日に数回行います。
同様に、胸椎の可動範囲も低下があれば、胸をはりにくいことがあります。
胸椎は、胸に12の骨があり、肋骨があるため、より可動範囲に制限が加わりやすいです。
胸椎は、前後、回旋、左右側屈する動作ができます。
これらの制限がある場合、頚椎に負担がかかるため、より起こしやすいと考えられます。
上記の6体の絵をご覧いただくと、左側の姿勢が正しい姿勢です。
しかし、右側の姿勢や、左から2番目の姿勢が長い場合、背中を伸ばすことで少し苦しくなってしまう感じが伝わるでしょうか?
簡単な自宅でできる対策方法:
1)胸椎の可動範囲を戻すためにポールストレッチを行います。
(著書『疲れない姿勢のつくり方(じっぴコンパクト文庫)仲野孝明著』をご参考にしてください。)
2)頚椎の回旋を行い深呼吸をします。
3)可動範囲を広げるような運動を、いろいろ試してみましょう。
※ゆっくり呼吸を行うことが特に大切です。
ピラティスリフォーマー
ストレッチボール
ストレッチポール
いろんな道具を使っても改善できます。
人類100年時代
硬くなってしまっている場所を改善する技術を身につけていきましょう!
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