会社でノートPCを購買している方々へ
2019年12月19日作成
(2023年4月14日再編集 2025年7月9日再編集)
目次
はじめに
ノートPCを職場で使用している方が増えていますが、実はこの便利な道具が、あなたの健康をじわじわと蝕んでいるかもしれません。
姿勢治療家として、多くの患者さんを診てきた経験から、ノートPCの使い方次第で体調に大きな差が生まれることをお伝えしたく、このブログを書きました。
ノートPCは“膝の上で使うもの”だった
「ノートPC」は和製英語で、英語では「Laptop(膝の上)」と呼ばれます。 もともとは、机ではなく膝の上で短時間使うことを想定されたものでした。
しかし現在、多くの人がこのノートPCだけで毎日8時間以上作業をしています。 この“本来の用途”とのズレこそが、体調不良の原因のひとつになっているのです。
カラダに悪影響を与えるメカニズム
ノートPC使用による体の変化は、以下のような流れで起こります。
- ノートPCは画面が低く、目線が下がる
- 首が前に出て、背中が丸まる
- 背骨(脊柱)に負担がかかり、柔軟性が低下
- 神経の伝達が鈍くなり、肩こり・頭痛・腰痛・体調不良につながる
治療現場では、実際に以下のような症状を引き起こしている方が多く来院されています:
- 慢性的な肩こり・頭痛
- 背中の痛み
- 集中力の低下
- 倦怠感や睡眠の質の低下
すぐにできる3つの対策
対策①:目線を上げる
まず、ノートPCをそのまま机に置かず、机上台やスタンドで画面の高さを目線に合わせることが重要です。
対策②:外付けキーボードを使う
画面の高さを上げると、手元の操作がしづらくなります。ここで外付けキーボードを使えば、手首や腕への負担を軽減できます。
対策③:外部モニターを導入する
作業時間が長い方は、外部ディスプレーを追加するとさらに快適になります。 最近では20インチを超えるモニターが1〜2万円で手に入ります。
上司や社内への提案のポイント
「環境を変えるのにお金がかかる」と思われがちですが、 実は健康を守ることで、生産性が大幅に上がるという事実があります。
- 背中の痛みがあると、生産性は30%以上下がるというデータも
- 作業効率が上がれば、時間外労働や体調不良も減少
こうしたデータと、改善のメリットを伝えることで、上司や総務部門も前向きに検討してくれるはずです。
姿勢治療家の書籍
などもご参考にお使いください。
ノートPCだけで作業する場合の注意点
どうしてもノートPCのみで作業せざるを得ない場合、15インチ以上の機種を選び、スタンドや外部キーボードで姿勢を補うことが最低限の対策になります。
11インチなどの小型モデルで長時間作業するのは、体への負担が非常に大きいためおすすめできません。
2030年には「立ち仕事」が当たり前に?
人間のカラダは、本来“立って作業する”ように設計されています。 世界的には、スタンディングデスクが急速に普及しており、2030年には座りっぱなしの仕事は時代遅れになるとも言われています。
座りっぱなしを避け、姿勢よく、自由に動ける環境を作ることが、集中力と健康を両立する鍵です。
まとめ
- ノートPCは本来、短時間使用を想定した道具
- 長時間の作業には、スタンド・外付けキーボード・外部モニターを導入する
- 背中や肩への負担が減り、集中力・生産性が向上する
- 働きやすく、健康的な環境は、企業の未来にもつながる
ぜひ、今日からご自身の作業環境を見直してみてください。 環境を整えることは、自分自身への最大の投資です。
ご不明点や導入のご相談なども、お気軽にお声がけください。
姿勢治療家(R) 創始者 仲野孝明
「姿勢を見直す時間は、人生を見直す時間である。」
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