”薬で抑える”ではなく、“使い方を変える”という選択─ 早く出会えたらシリーズ Vol.5 ─
目次
「痛みは抑えるもの」と思っていた60代男性が、初めて気づいた“体の使い方の落とし穴”─ 早く出会えたらシリーズ Vol.5─
こんにちは。姿勢治療家の仲野孝明です。
今回は、「薬で何とかコントロールできている」と思っていた50代・60代男性にお届けしたい内容です。

50代後半男性です。
「痛みはあるけど、ひどくなる時だけ薬を飲むようにしてるんです」
「2〜3年くらい、このやり方で何とかやってきました」
ご本人はそう語り、**“うまく付き合っているつもり”**でした。
でも実際には、痛みも痺れも、**体からの“緊急信号”**だったのです。
▶ 薬を飲みながら続けていた、無意識の体の負担
この方は、長年デスクワーク中心のお仕事。
日常生活では歩く距離も短く、週末にジムへ通う以外は座りっぱなしの時間が長い生活でした。
一度、症状が悪化してからは腰から足への痺れが出現し、
「一時的に楽になるから」と、プレガバリンなどの薬でコントロールを続けていたそうです。
しかし今年に入り、右足シビレ→左足シビレと交互に症状が悪化。
「もう、歩くのもつらい」「駅まで歩くのも休みながら」という状態にまでなってしまいました。

▶ 検査でわかったのは、“骨の変形寸前”という現実
体の使い方を確認してみると、
- 骨盤の歪みと股関節の可動域の低下
- 背骨の湾曲(本来のS字カーブが消失)
- 背中〜腰部にかけての筋力の弱化
- 座り方のクセで背骨の一部が常に圧迫状態
さらに、MRIでは椎間板の潰れが確認され、骨棘(こつきょく)も見えていました。
このまま進行すれば、骨は確実にさらに変形し、
手術以外での改善が難しくなる状態です。
▶ 「薬でなんとかなる」は“静かな悪化”の始まり
ご本人もおっしゃっていました。
「ストレッチ動画もやってるんです。朝は少し楽になる気がするので…」
でも実は、正しく体を動かせていなければ、むしろ悪化の原因になることもあります。
- 痛み止めで一時的に症状が消える
- 体の使い方はそのまま
- 骨や神経の負担は日々蓄積される
この繰り返しが、“静かな進行”を招いていました。
▶ 変形を防ぐには、「今」正しい使い方を身につけること
今回、診療では次のようなステップを踏んで調整を行いました:
- 正しい姿勢で立つ・座るの再学習
- 壁を使った骨格のチェックと再調整
- 呼吸と連動させた背骨の引き上げ
- 股関節から動かす座り方への意識転換
- 無理のない範囲での背伸び・骨盤操作の習慣化
これらを丁寧に積み重ねることで、徐々に**「歩ける」感覚が戻ってきた**のです。
▶ もう“我慢”や“だましだまし”で済ませないでください
腰痛や痺れは、「生活習慣の使い方がまずいですよ」という体からのSOSです。
薬で抑えるだけでは、根本的な解決にはなりません。
“痛みが出る前に変える”ことが、変形を防ぐ唯一の方法。
もし、この記事を読んで「自分も似てるかも」と感じた方がいたら、
どうか一刻も早く、体の使い方を見直してください。
一度きりの人生を、しっかり養生できるように。
【医者より養生、薬より手当】──
創業大正15年から仲野整體が大切にしてきた信念です。
今なら、まだ間に合います。
姿勢が変わると、人生が変わる。
姿勢治療家® 仲野孝明
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