富士山一筆書きチャレンジ撤退記録|雨と風で低体温症の疑い、下山して学んだこと
目次
この記事でわかること
・雨の富士山で低体温症を疑ったサイン
・トレランスタイルで見落としやすい寒さ対策
・登頂を続けるか、下山するかの判断基準
・エマージェンシーシートや乾いた着替えの重要性
・山に慣れてきた人ほど注意したい油断

こんにちは。
姿勢治療家®の仲野孝明です。
今回は、富士山一筆書きチャレンジの撤退記録です。
2022年から始めて、今回で5回目のチャレンジになります。
富士山には、海抜0mから富士山頂3776mを目指す「富士山登山ルート3776」があります。
私自身も過去に、海から富士山頂まで登り、さらに下山して戻ってくる「ゼロ富士ダブル」に挑戦してきました。
今回は、富士山の4つの登山ルートを自分の足でつなぐ、一筆書きチャレンジ。
御殿場口から登り、須走口へ下り、再び登り返し、吉田口へ下り、さらに富士宮口方面へつないで戻る計画でした。
1回目の登頂、2回目の登頂は無事に進めることができました。
しかし、3回目の登頂を目指している途中で、同行者に低体温症の疑いが出ました。
私自身も寒さを感じていましたが、それ以上に、一緒に登っていた友人の動きが明らかに悪くなってきました。
結果として、今回は途中で下山する判断をしました。
悔しさはあります。
でも山では、「どこまで行けたか」よりも「安全に帰ってこられたか」の方が大切です。
そして何より、救助される側、迷惑をかける側に回らないこと。
山での救助やファーストエイドを少しずつ学んできたからこそ、今回の撤退判断は、自分にとっても大きな学びになりました。
この記事では、今回の富士山一筆書きチャレンジの記録と、低体温症を疑う状況で何が起きていたのか、そして次回に向けた反省と改善点を残しておきます。
特に、山に少し慣れてきた方、トレイルランニングスタイルで山に入る方には、ぜひ読んでいただきたい内容です。
今回の挑戦の概要

今回の目的は、富士山を一筆書きでつなぐことでした。
単なる登山ではありません。
この5年ほど、富士山の4つの登山ルートを自分の足でつなぎながら、毎年、身体・装備・判断力を確認するトレーニングとして続けてきました。
確認したかったのは、走力や登坂力だけではありません。
・雨への対応
・濡れた状態での保温
・休憩の取り方
・補給のタイミング
・長時間行動での思考の変化
・同行者との相互確認
・どの段階で撤退判断をするか
こうした要素も含めた、総合的な身体実験でした。
今回の記録
・挑戦内容:富士山一筆書きチャレンジ
・実施日:2026年7月
・スタート地点:御殿場口
・予定ルート:御殿場口→御殿場口登頂→須走口下山→須走口登頂→吉田口下山→吉田口登頂→富士宮口下山→宝永山→御殿場口
・実際の到達地点:吉田口八合目付近で下山決定。富士スバルライン五合目へ下山
・行動時間:22時間22分
・距離:37.8km
・獲得標高:4880m
・天候:雨/風/低温
・結果:3回目の登頂途中で、低体温症の疑いがあり下山
今回、記録として一番残しておきたいのは、距離や標高ではありません。
どのタイミングで「これは危ない」と感じたのか。
そして、どのタイミングで下山判断をするべきだったのか。
ここです。
事前の計画
今回の計画では、過去の経験から最も成功しやすいパターンを考えていました。
まず、難所である御殿場口を先に攻略すること。
富士山には主に4つの登山口がありますが、御殿場口は標高が低く、登りの時間も長くなります。
富士山は何度も登っている山です。
しかし、ルートのつなぎ方、時間帯、天候、装備の組み合わせによって、まったく別の山になります。
特に今回の予報は雨。

雨が降ると、単に「濡れる」だけではありません。
ウェアが濡れる。
手が冷える。
補給が面倒になる。
ザックの中身が濡れる。
休憩すると一気に冷える。
判断する余裕がなくなる。
晴れている時には気づかない小さなストレスが、雨の山では一気に積み重なります。
今回は、雨になることはわかっていました。
だからこそ、貴重な経験になると思ってスタートしました。
持参したレインウェアは、これまで0度近い雨や雪の中でも耐えたことがある山岳用のものです。
「この装備なら大丈夫だろう」
そう思っていました。
しかし、実際にはレインウェアを着ていても、降り続く雨と暴風で、想像以上に体温が奪われていきました。
全身が濡れていると、少しずつ体温が下がっていきます。
そして、いったん身体の芯まで冷えると、そこから体温を戻すのは簡単ではありません。
これが、今回の最大の学びでした。

時間軸での記録
・05:24 御殿場口スタート
・06:16 次郎坊通過
・07:36 新六合目 雨が強くなる
・08:27 六合目 ウェアの濡れを感じる
・08:56 3000m付近 寒さを感じ始める。グローブとインナーベストを装着
・09:20 七合五勺 砂走館
・10:10 赤岩八合館 寒さでレインパンツを履く
・11:48 御殿場口山頂 動きにくさと辛さを確認
・12:10 須走口へ下山開始 山頂が苦手で寒いとの話を聞き、素早く下山へ
・13:30 須走口砂払五合目 少し温まるものの、寒さは残る
・14:00 須走口登山開始 少し調子が戻るが、ゆっくり登る
・14:46 六合目 長田山荘
・15:20 本六合目 瀬戸館
・16:08 太陽館
・16:52 本七合目 見晴館 ポカリ、カフェオレ補給
・17:58 本八合 胸突江戸屋
・19:15 吉田・須走口山頂 頭痛を訴える
・20:00 本八合 胸突江戸屋 カレーカップヌードルを食べる
・22:00 吉田口六合目から登山再開 「登れそう」とのこと
・24:00 七合目付近 雨が強くなり、インナーを追加
・24:30 八合目付近より下山開始
・28:00 富士スバルライン五合目へ下山
山で大事なのは、安全に戻ることです。
特に慣れてきた時ほど、「もう少し行ける」と思ってしまいます。
今回も、まさにそこに危険がありました。
雨や風の中では、同じ距離、同じ標高でも、想像以上に体力が奪われます。
「このままでは動けなくなりそうかも」
そう感じた時点で、すでに危険信号だったのだと思います。
低体温症を疑ったサイン

今回、低体温症を疑った理由はいくつかあります。
まず、3000mを越えたあたりから、同行者の登る速度が明らかに落ち始めました。
一緒に行動していると、普段のペースとの差がよくわかります。
最初は、単なる疲労かと思いました。
しかし、山頂付近で「息がしづらい」「寒い」という話がありました。
昼の時点でかなり寒さを感じていたので、「夜の山頂は厳しいかもしれない」と、ポイントごとに話していました。
私はその都度、
「無理しなくていいから」
「いつでもやめて大丈夫」
と伝えながら進んでいました。
ただ、今振り返ると、もっと早く撤退を提案するべき場面がありました。
特に気になったのは、動作の変化です。
須走口の下山時に、食事が食べられないかもしれない、もう少し暖かくなりたい、という話が出ていました。
また、ある時から「リュックに水を入れてください」と頼まれる場面がありました。
普段なら自分でできる動作が面倒になる。
ザックから物を出すのも億劫になる。
行動の一つひとつが遅くなる。
これは今考えると、かなり重要なサインでした。
寒いだけではありません。
身体の機能が落ち始めていた可能性があります。

実際に起きたこと

今回の一筆書きチャレンジは、序盤から霧雨でした。
その後、途中から雨が強くなりました。
夜には、横なぐりの雨に近い状況になりました。
トレラン用のカッパを着ていましたが、たった1枚のレインウェアでは、長時間の雨と風から完全に身体を守ることはできませんでした。
ウェアが濡れる。
手が冷える。
身体の深部が冷える。
身体が重くなる。
動きが悪くなる。
補給が取りにくくなる。
最初は、ただ寒いだけだと思っていました。
しかし、だんだん動きが鈍くなり、私との速度差がはっきり出てきました。
通常であれば、富士山の登山道で一般登山者に抜かれることはほとんどありません。
しかし、24時頃に七合目付近へ差しかかった時、登り始めたハイカーの方のスピードについていけない状況が出てきました。
この速度では、上に進むほどリスクが高くなる。
私自身も、早歩き前提の装備でした。
風を避けて一時的に止まる服はありましたが、長時間その場で耐えるビバーク用の装備ではありません。
同行者は、止まると寒さで耐えられない状態。
そして、
「横になりたい」
という言葉が出ました。
この時点で、もう上へ登る判断はありませんでした。
八合目付近からエスケープルートで下山することを決めました。
七合目付近からは、私が同行者の荷物を持って下りました。
少しでも身体を軽くすれば、歩きやすくなると思ったからです。
最初は遠慮していましたが、結果的には最後まで富士スバルライン五合目まで荷物をサポートして下山しました。
下山中も、
「まだ着かない?」
「タクシーはいる?」
という言葉がありました。
少し動くと息が切れる。
先に進むには、ゆっくり歩くのが精一杯。
低体温症の初期、もしくはそれに近い状態で、大きく体力を消耗していたのだと思います。
本当はどこで下山判断をするべきだったのか

今回の一番の反省は、本人が「まだ行ける」と話している時に、その言葉を信じすぎたことです。
もちろん、本人の意思は大切です。
しかし、寒さで判断力が落ちている可能性がある時は、「まだ行ける」をそのまま信用しすぎてはいけません。
雨で濡れている。
食事が食べにくい。
動作が遅くなっている。
行動速度が大幅に落ちている。
寒さが抜けていない。
これらが重なった時点で、須走口下山後、もしくは吉田口下山後に「今日はここでやめよう」と提案するべきだったと思います。
今回、3回目の登りに入る前に、
「もう一回登れる?」
と確認しました。
その時は「大丈夫そう」との返答でした。
しかし、雨の天候、夜間、高所、寒さが抜けていない状態を考えると、そこがリタイアのタイミングだったのかもしれません。
山では、本人が行けると言っていても、客観的に見て危ない時があります。
特にグループ行動では、バディの状態を確認することも重要な役割です。
今回は、そこにもっと配慮する必要がありました。
下山を決めた理由

今回、下山を決めた一番の理由は、七合目以降の強い雨風の中で、「回復しながら進める状態」ではなくなったからです。
山では、疲れていても回復できる見通しがあれば、立て直すことができます。
補給すれば戻る。
休めば戻る。
着れば戻る。
風を避ければ戻る。
この見通しがあれば、状況を立て直せます。
しかし今回は、そのどれもが十分ではありませんでした。
乾いたウェアがない。
雨が強くなる。
雨を避けられる場所がない。
動いても温まりにくい。
止まるとさらに冷える。
最後に、エマージェンシーシートを保温着のように使う方法を提案して実践しました。
カイロも使いました。
しかし、本人は「あまり暖かくならない」と話していました。
通常であれば、動ければ温まり、ペースも戻せます。
しかし、動いても温まらない。
動く速度も戻らない。
この状態に入ったら、すぐにエスケープを選択するべきです。
悪天候、高所、夜間、長時間行動。
この条件が重なると、リスクは一気に高まります。
今回、改めてそれを学びました。
今回の学び
今回の一番の学びは、雨の山では「濡れないこと」よりも、「濡れた後にどうするか」が大事だということです。
もちろん、雨具は大切です。
でも、どれだけ良いレインウェアを着ていても、長時間の雨、汗、風、気温低下が重なると、身体は冷えます。
大切なのは、濡れても寒くならない状態をどう作るか。
そして、寒くなる前にどう先回りするか。
特にトレイルランニングスタイルでは、軽量化を重視しがちです。
走れる。
登れる。
速く動ける。
これは強みです。
しかし、雨風の中で動けなくなった時、その軽さが弱点になることもあります。
トレランはあくまでトレラン。
山は、ファストハイクであっても山岳です。
100マイルを走った経験があっても、3000mを超える雨の富士山では、まったく別のリスクがあります。
今回の反省は、装備そのものよりも、装備の使い方でした。
どのタイミングで着るか。
どのタイミングで保温するか。
どこで休むか。
どこで撤退するか。
濡れた状態で止まらない。
風を避ける。
カロリーを切らさない。
約40km、累積標高約5000m、22時間の行動の中で、多くの学びをいただきました。
今回の反省点
今回の反省点は、大きく5つあります。
1. 雨の強さを甘く見ていた
レインウェアを着れば大丈夫。
どこかで、そう思っていました。
しかし、レインウェアが通用しない状況もあります。
外からの雨だけでなく、内側の汗でも濡れます。
さらに風が当たると、体温は一気に奪われます。
100マイルの経験があっても、1000m級の山と3000m級の富士山では寒さが違います。
自分だけならまだしも、同行者がいる場合は、もっと強く危機感を共有するべきでした。
2. 乾いたウェアを持っていなかった
今回は乾いたタオルは持っていました。
しかし、乾いたウェアへの着替えは十分ではありませんでした。
これは大きな反省です。
スバルライン五合目のインフォメーションセンターに午前3時過ぎに入り、状況を伝えた時、最初に聞かれたのは、
「着替えはありますか?」
でした。
低体温対策の基本は、濡れた状態を続けないこと。
着替えを持っていること。
これは今後、車で往復するような行程であっても必ず持参したいと思います。
軽量化だけを考えるのではなく、最低限の乾いた保温着をどう持つか。
ここは次回の大きな改善点です。
3. 保温の判断が遅れた
寒くなってから対応するのでは、少し遅い。
「身体の芯まで冷えてきた」
そう話が出た時点で、すぐに保温できるものを探し、もっと強く対応するべきでした。
雨の山では、寒くなる前に保温する。
風が強くなる前に着る。
休憩する前に一枚羽織る。
この先回りが必要でした。
寒くなってからでは、取り返すのに時間がかかります。
特に、バーナーでお湯を沸かせない状況、山小屋に入れない状況、乾いた服がない状況では、冷え切った身体を戻すのは簡単ではありません。
4. エマージェンシーシートの使い方を練習していなかった

エマージェンシーシートやエマージェンシーブランケットは、持っているだけでは意味がありません。
実際に雨風の中で使えるか。
レインウェアの内側にどう入れるか。
腹巻き状にして使うのか。
肩や首元をどう覆うのか。

ザックを背負ったまま使えるのか。
こうした使い方を、もっと具体的に練習しておくべきでした。
今回は、腹巻き状にして上からレインを着る方法を提案しました。
しかし、自分自身がその方法を十分に試したことがなかったため、少し手こずりました。
自分が着るなら思い切ってできます。
でも、人に伝える場合は、経験値が必要です。
帰宅後、エマージェンシーシートを2枚使って、1時間ほど復習しました。
これは机上ではなく、実際に練習しておく必要がありました。

5. 撤退基準を事前に決めておくべきだった
単独ではなくグループの場合は、全体で撤退条件を決めておくべきでした。
たとえば、
・予定タイムから大幅に遅れた時
・通常のコースタイムで動けなくなった時
・補給が取れなくなった時
・寒さが抜けない時
・行動速度が戻らない時
・手先の細かい動作ができなくなった時
・会話量が減った時
・横になりたいと言い始めた時
こうしたサインが出たら、登り返さずに下山する。
特に今回のように、悪天候で低体温症の疑いがある状況では、本人の判断力が落ちている可能性があります。
だからこそ、元気なうちに撤退基準を決めておくことが大切です。
今回持参した装備と補給
今回の装備は、決して軽装だったわけではありません。むしろ、これまでの経験から必要だと思うものは持っていました。それでも、雨・風・低温が長時間重なると、身体は冷えていきます。

だからこそ、今回の反省は「装備がなかったこと」ではなく、「装備を使うタイミング」と「撤退判断」でした。
次回への改善点
次回チャレンジするなら、改善したい点があります。
装備面
・濡れた時の保温を考える
・乾いたベースレイヤーを1枚持つ
・防水袋に着替えを入れる
・乾いたタオルを持つ
・手袋の予備を持つ
・首、頭、手首を冷やさない
・エマージェンシーシートを早く使う
・カイロも早めに使う
・長時間止まれる最低限の装備を考える
行動面
・寒くなる前に着る
・雨が強くても寒くない服装をする
・休憩場所は風を避ける
・止まるなら短く
・補給は早めに入れる
・冷え始めて戻せないなら、登り返しより下山を優先する
・濡れた状態で長く止まらない
・撤退基準を事前に決める
判断面
・「まだ行ける」は信用しすぎない
・手先の動きを確認する
・会話量を確認する
・補給を取る意欲を確認する
・歩行速度の低下を見る
・同行者がいれば、必ず相互チェックする
・安全に帰宅することを最優先する
姿勢治療家として感じたこと
身体は正直です。
特に低温になると、思考が鈍くなります。
身体の声を聞いているつもりでも、その身体の声を受け取る感覚そのものが鈍くなっていきます。
だからこそ、一緒にいるバディの状態を確認することも、同伴者の大事な役割だと感じました。
今回は、バディとしてもっと早く配慮しなければいけなかったと反省しています。
同時に、自然の力の大きさを改めて感じました。
都会で過ごしていると、身体が芯まで冷えるほど雨に濡れることはほとんどありません。
暑ければ冷房があり、寒ければ暖房がある。
快適すぎる環境の中で、私たちは自然と切り離されて生活しています。
でも山に入ると、人間は本当に小さい存在だと感じます。
雨、風、気温、高度。
そのすべてが、身体に直接影響します。
人間は、自然の中で生かされている。
今回、富士山で改めてそう感じました。
姿勢治療家として日々身体を見ていますが、山では身体の本質がよく見えます。
余裕がある時は、姿勢も動きも保てます。
しかし、寒さ、疲労、低酸素、雨風が重なると、姿勢も動きも判断も崩れていきます。
身体の崩れは、危険のサインです。
山でも日常でも、小さな変化に気づけることが、自分を守る力になります。
山に慣れてきた人ほど気をつけたいこと
今回の記事は、山に初めて行く人よりも、むしろ山に少し慣れてきた人に届けたいです。
何度か登れている。
トレランもしている。
長い距離も動ける。
装備もある程度わかっている。
そういう時ほど、油断が出ます。
「このくらいなら大丈夫」
「前も行けたから大丈夫」
「自分は寒さに強い方だから大丈夫」
そう思った時こそ、危ない。
山は、毎回条件が違います。
同じ富士山でも、晴れの日と雨の日では別の山です。
昼と夜でも違います。
単独とグループでも違います。
体調が良い日と悪い日でも違います。
今回の撤退は、失敗ではありません。
自分の経験値を一段上げるための、大切なデータになりました。
総括
今回の一筆書きチャレンジは、3回目の登頂途中で低体温症の疑いがあり、下山しました。
一番の学びは、これです。
「雨の山は、濡れてからが本番」
そして、その対策ができていないなら、無理に進まず下山すること。
雨具を持つ。
保温具を持つ。
補給を持つ。
それだけでは足りません。
それを、どのタイミングで使うか。
どの状態になったら撤退するか。
その判断まで含めて、装備です。
山の縦走であれば、水を沸かせる道具を持っていることもあります。
しかし、富士山のように、トレランスタイルで軽く速く動く前提だと、止まった時の備えが薄くなりがちです。
特に雨と風がある山では、
「どれだけ登れるか」
よりも、
「どれだけ冷え切らずに動き続けられるか」
が大事です。
今回の経験を、次の挑戦に活かします。
そして、自分の身体を使って学んだことを、誰かの安全につながる形で残していきたいと思います。
山は、挑戦する場所であり、学ぶ場所です。
無事に帰ってこられたからこそ、また次に進めます。
次回に向けて、寒さ対策をもう一段上げていきます。
行動ログと補給と装備の記録
・今回の軌跡

・補給食の写真

ソイジョイ2本、ジェル2本、KODA5本、柿の種、ナッツ75g、カロリーメイト、おにぎり1個。
これ以外に、カレーライスとカップヌードルカレーも食べました。
姿勢が変わると人生が変わる。
姿勢治療家®︎
仲野孝明

仲野孝明(なかの たかあき)は、姿勢治療家®。1926年(大正15年)創業、100年の歴史を持つ仲野整體東京青山の四代目院長を務める。「姿勢が変わると、人生が変わる」を信条に、正しい姿勢と身体の使い方を伝える施術・指導を行う。
著書は7冊。代表作『調子いい! がずっとつづく カラダの使い方』(サンクチュアリ出版)ほか、姿勢と健康に関する著作を通じて、多くの読者に身体の使い方を伝えてきた。企業の健康支援にも力を注ぎ、法人向けに姿勢と身体の使い方を伝える「日本のオフィス健康プロジェクト(NOK)」を立ち上げた。
自身も38歳からランニングを始めた実践者であり、サハラ砂漠マラソン、アタカマ砂漠マラソン、UTMB(160km)、トルデジアン(330km)、IRONMANトライアスロンなどの過酷なレースを完走。2026年には治療院創業100周年を記念し、四日市から東京青山まで380kmを7日間で走る「7Days飛脚380」を完走した。臨床の知見と自らの身体実験を融合させ、ブログ・YouTube「姿勢の医学」・PODCAST「姿勢が変わると、人生が変わるラジオ」などで姿勢と身体の使い方を発信し続けている。





















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