血糖値64まで下がった日|380km走で学んだコンビニ補給とハンガーノック対策
血糖値が64まで下がった時、地面がスポンジのように感じました。
380kmを走る中で、今回はひとつ大きな実験をしていました。
それが、フリースタイルリブレで血糖値を見ながら走ることです。
血糖値の計測は、私にとって初めてではありません。
2018年頃から、マラソン大会で使ったり、スタッフ全員で同じものを食べて血糖値の変化を比べたり、いろいろな実験をしてきました。
2024年のトルデジアンTOR330でも使用しましたが、その時は途中で機器が故障。
今回は380kmを走るという珍しい機会でもあったため、改めて装着して走ることにしました。
私は日常でも、少し血糖値が高めです。
空腹時血糖値は、だいたい100〜110の間で推移しています。
走っている最中も、血糖値はおおよそ100〜150前後で推移していました。
ところが6日目。
あるタイミングで、血糖値が64まで下がりました。
その時に感じたのは、単なる空腹感ではありません。
足元がフワフワして、まるでスポンジの上を走っているような感覚でした。
足が痛いわけではない。
呼吸が苦しいわけでもない。
でも、地面がなんだかフワフワ感じる。
これは危ないなと感じました。
なぜ、そこまで血糖値が下がったのか。
振り返ると、食事量の少なさ、スタートの遅れ、山が楽しくて補給を後回しにしたこと、さらにペースが上がったことが重なっていました。
長距離では、体力だけではなく、補給のリズムが命綱になります。
今回は、380kmの実践の中で学んだ
「血糖値」「コンビニ補給」「ハンガーノック対策」
について、姿勢治療家の視点でまとめておきます。
遠距離ランニングやウルトラマラソンでは、速く走る力だけでなく、食べ続ける力、身体の変化に気づく力が必要です。この記事が、これから長距離に挑戦する方の補給計画の参考になれば嬉しいです。
目次
1. 380km走で試した「血糖値を見ながら走る」実験
今回、380kmを走るにあたり、フリースタイルリブレを装着して走ることにしました。
理由は、単純です。
長時間動き続けている時、身体の内側で何が起きているのかを知りたかったからです。
最近は、健康意識の高い方の間では「血糖値」という言葉がかなり一般的になってきました。
食後に血糖値が急上昇する「血糖値スパイク」を避けるために、食べる順番を意識したり、糖質の摂り方を工夫したりする方も増えています。
ただ、私が今回見てみたかったのは、日常生活での血糖値ではありません。
長時間の運動中に、血糖値はどのように動くのか。
ここに興味がありました。
たとえば、血糖値が上がりやすいものを食べても、すぐに走り続けていれば血糖値スパイクは起こりにくいのか。
逆に、補給が足りなくなると、どのタイミングで血糖値が下がり、身体の感覚にどう影響するのか。
さらに、集中力の低下、眠気、空腹感、心理的な疲労感と血糖値の関係も確認してみたいと思っていました。
長距離を走っていると、疲れているのか、眠いのか、お腹が空いているのか、気持ちが切れているのか、分からなくなる瞬間があります。
しかし、その時に血糖値という数字が見えると、自分の感覚と身体の内側の状態を照らし合わせることができます。
もちろん、数値だけですべてが分かるわけではありません。
それでも、実感値と血糖値の関係を少しでも学べるなら、これは非常に貴重な機会だと思いました。
380kmという長い距離は、身体にとっても、心にとっても、かなり特殊な環境です。
だからこそ今回は、ただ走るだけではなく、
血糖値を見ながら、自分の身体の反応を観察する実験
として取り組みました。
走ることは、身体との対話です。
今回はそこに「血糖値」という数字を加えることで、身体の声をもう少し細かく聞いてみることにしました。
2. 普段は100〜150前後で推移していた血糖値
まず、私の日常の血糖値について少し触れておきます。
私はもともと空腹時血糖値がやや高めで、起床時はだいたい105前後で推移しています。
100を切ると、空腹を強く感じる実感がします。
朝食は自社のプロテインを飲むことが多く、水に溶かすだけですので、朝の血糖値は大きく上がりません。(現在追加販売計画保留中:定期購入希望者が20名以上になれば再開します)
昼食は14時頃に弁当をゆっくり食べることが多いのですが、時間をかけて食べると血糖値の上がり方は比較的なだらかでキープしていることが多いです。
食後でも150以内、140前後に収まることが多い印象です。
食べる順番や食べ物の内容によってかなり変わります。
野菜を先に食べる。
油やタンパク質を上手に食べる。
白米は決して急いで食べない。
こうした工夫をすると、血糖値スパイクはかなり抑えられます。
一方で、移動中などに市販の白米中心の食事を食べると、急いで食べることもあり、血糖値は一気に上がります。
今回の飛脚のスタートに向けて、移動している新幹線で実際に測ってみると、188くらいまで上がりました。

今回の7Days飛脚380の初日、出発前におにぎりと味噌汁を食べた時は、白米の影響もあって血糖値は上がりました。

12時にスタートして、1時間走り、休憩のコンビニでスムージーを飲むと、150近くまで上がりました。
ただし、ここで面白かったのは、走っていると血糖値は比較的すぐに下がる 実感しました。

日常生活で同じものを食べた時と、走っている間で食べたのでは、血糖値の動き方が明らかに違うように感じました。
3. 運動中は、食べても血糖値が下がりやすい
2日目の名古屋スタートの日も、血糖値の動きは分かりやすく出ていました。

この日は朝5時にスタートして、ポカリは1時間で給水するものの、走って2時間移動。
7時頃にしじみ汁、おにぎり、野菜ジュースを補給。
この時も血糖値は140前後まで上がりましたが、走っているためか、その後は比較的すぐに下がっていきました。
9時頃にあんまきを食べた時も、また一度上がります。
ただ、このようなアップダウンが続くと、少しずつ疲労感が出てくるようにも感じました。
単純に「血糖値が高いから悪い」「低いから良い」という話ではありません。
長時間運動では、血糖値が上がったり下がったりを繰り返しながら、身体がエネルギーを使い続けています。
この波が大きくなりすぎると、身体だけでなく、集中力や気持ちにも影響するのではないか。
そんなことを感じ始めました。
遠距離ランニングでは、補給を入れた直後の数値だけで判断するのではなく、
その後どれくらいで下がるのか
下がった時に身体がどう感じるのか
を見ていくことが大事だと感じました。
4. 大雨の日は、血糖値も大暴れしていた
5月1日。
豊橋から掛川へ向かった日は、大雨の日でした。
この日は記憶としてもかなり疲れた日でしたが、血糖値の動きもかなり荒れていました。
朝食は豚汁とおにぎり。
雨で寒かったので、何か身体に入れないと動く気になりませんでした。
その後、7時半頃にあんぱん。
昼には、差し入れでいただいた白米とうなぎ。
これは最高に美味しかったのですが、血糖値としてはやはり上がりやすい内容です。
夜は掛川でラーメンと餃子。
最後にスパイクしていたのは、おそらくドーミーインのアイスです。笑

こうして見ると、長距離移動中の血糖値は、食べ物だけではなく、寒さ、雨、疲労、睡眠、精神状態にも左右されるように感じました。
身体が冷えている。
疲労している。
雨でストレスがかかっている。
でも動き続けなければいけない。
こういう状況では、同じ補給をしても、身体の反応が普段とは違ってくるのだと思います。

長距離では、理想的な食事を毎回できるわけではありません。
だからこそ、現場で大事なのは、
今の身体に何が入るか。
何が食べたいか。
この先どこで補給できるか。
今、食べておいた方が良いのか。
を判断することです。
補給は、計画だけではなく、現場対応ですね。
走りながら、いつも何を次食べたいのか考えてます。w
5. 慣れてくると、運動中は甘いものでも上がりにくい
5月2日、掛川から清水へ向かった日は、前日より身体がかなり慣れてきた感覚がありました。
身体的には少し楽になっていた日です。

朝は、掛川でしっかり朝食を食べていなかったように思います。
コンビニでドリンクを取り、6時半頃に道の駅で卵サンドと無糖のカフェオレを補給しました。
この日、印象的だったのは15時頃に食べたクーリッシュです。
暑くなってきたタイミングで、冷たいものが欲しくなりクーリッシュを食べました。
異性化液糖の入ったものなので、一気に血糖値が上がるかと思いましたが、思ったほど上がりませんでした。
振り返ると、この段階で肝臓のグリコーゲン貯蔵が少なくなっており、すぐに吸収されてスパイクしなかったのか??
このあたりは、今後も実験しながら確認していきたいポイントです。
夜はラーメン、ビール。
普通ならかなり上がりそうな内容ですが、この時もそこまで大きく上がっていませんでした。

ここで感じたのは、
長時間運動中は、普段なら血糖値が上がりやすいものでも、反応が変わる
ということです。
これは、今回かなり大きな発見でした。
普段なら「甘い飲み物は避けた方が良い」と考える場面でも、長距離の最中では役割が変わります。
日常生活では控えたいものが、遠距離ランニング中には命綱になることもある。
この視点も、大事ですね。
6. 静岡から沼津へ。細かいコンビニ補給でつなぐ
5月3日は、静岡から沼津へ向かいました。
この日は、朝からコンビニ補給を細かく入れています。
前菜から順番に休憩の度に少しずつ食べました。

6時頃にお新香。
7時頃にゆで卵とトマトジュース。
8時頃にキャベツの漬物、海苔味噌汁、ポカリ。
走りながらでも食べやすいもの、飲みやすいものを選びながら、少しずつ補給していました。
9時30分には、味のフライを食べましたが、これもあまりスパイクせず。

11時頃に、少し暑さと疲労を感じて、道の駅でゼリーアイスを食べました。
ここでは血糖値が150くらいまで上がっています。
疲労を感じた時は、100の血糖を切ったタイミングだったのかもしれません。


無事にゴール後、16時頃にみんなでお蕎麦。

コンビニで買ったポテトチップスを食べて。
夜はハイボールやビールも入りました。笑

こうして振り返ると、長距離では「理想的な食事」だけを続けるのは難しいです。
コンビニで買えるもの。
その場で食べたいもの。
胃腸が受けつけるもの。
気持ちが少し回復するもの。(何食べても回復している気もしますが。。)
それらを自分の本能的に食べたいものと組み合わせながら、身体を動かし続ける必要があります。
遠距離ランニングでは、補給を「栄養学的に正しいか」だけで考えると、現場で使えないことが多々あります。
もちろん、理想は大事です。
実際の長距離では、天候、疲労感、胃腸、眠気、コンビニの場所、気持ちの状態がすべて関係してきます。
だからこそ、コンビニ補給はかなり重要です。
「食べたいものが何かを常に感じながら走る技術」が大切だと思いました。
そして、血糖値が安定している時は、あまり疲れを感じないことも、この辺りで頭では分かっていましたが、やっぱりな〜と実感してきました。
完璧な補給ではなくても、
今の身体を止めないための補給
として使えるもの、
疲労した時に、『自分が食べたくなるもの』を知っておくことが大切ですね。
この日は、コンビニで買ったカルビーポテトチップスが最高でした!!笑。
7. 箱根の日。血糖値64まで下がった
問題が起きたのは、5月4日です。
前日の夜は強風で、あまりの揺れと音で何度か目が覚めました。
出発直前に、扉を開けてしまうハプニングもあり、寝不足感もあったはずです。
集合場所では、暴風雨がひどく、予定を1時間半ほど遅らせてスタートしました。
差し入れいただいた、手作りのおにぎりを頂き、一駅分だけ電車で移動し、予定より遅れながら箱根方面へ進みました。
箱根に向かう区間では、コーヒーは飲んでいましたが、時間的な焦りもあったのか、補給量としては少なかったと思います。
ただ、血糖値のグラフを見ると、この区間は比較的安定していました。
実際、身体の感覚としても、この区間は楽でした。

昼頃、箱根湯本のセブンイレブンで焼き鳥としじみ汁を補給。
ただ、このあたりから何かがおかしくなっていたのだと思います。
はっきり何を食べたのかは思い出せませんが、血糖値は一度スパイクし、その後に急低下しています。
1日のログを見ると、14時頃に注意が必要な低下が見られます。
ただ、私自身が「これはまずい」と感じたのは18時頃でした。
少しスピードを上げて走っていたこともあり、エネルギー切れが進んでいたのかもしれません。
走り出した時に、なんとなく足元がフワフワする感じがありました。
地面がしっかり感じられない。
まるでスポンジの上を走っているような感覚です。
何度か確認しても、そのフワフワ感が消えません。
そこで血糖値を測ってみると、64でした。

つまり、低血糖に近い状態だったのだと思います。
この時に思ったのは、
ハンガーノックは突然来るようで、実はその前から準備が進んでいる
ということです。

食事量が少ないことに気がつかない。
補給のリズムが乱れていた。
睡眠が足りていない。
楽しくなってペースが上がっていた。
こうした小さな要素が重なった結果、ある瞬間に身体が「もうエネルギーが足りない」とサインを出したようです。
長距離では、小さなパターンが崩れないようにすることが大切だと、改めて感じました。
8. 血糖値64と「足元がフワフワする感覚」の関係
血糖値が64まで下がった時、私が感じていたのは、空腹感ではありませんでした。
一番印象的だったのは、足元がフワフワする感覚です。
地面をしっかり捉えられず、まるでスポンジの上を走っているようでした。
どことなく、疲れてはいるものの別に変な感覚でない。
ただ、長時間走ってきて、足がどこか痛いのは当たり前なはずなのですが、
フワフワするはずはないだろう。。
と、明らかにおかしい感覚だな〜というのが体感でした。
今まで感じたことがない感覚でした。
✔️足が痛いわけではない。
✔️呼吸が苦しいわけでもない。
✔️気分も決して悪くない。
でも、何かが違う。

この数値であれば、おかしいはずです。
数字を見てすぐに、止まりました。
血糖値のグラフを見る限り、一度上がった後に大きく下がっており、血糖値スパイク後の低下に近い状態だった可能性があります。
後から低血糖について整理してみると、この時の感覚はかなり納得できるものでした。
ランニング中は、筋肉が血液中のブドウ糖をエネルギーとして使い続けています。
通常は、肝臓に蓄えられたグリコーゲンがブドウ糖として放出され、血糖値を維持してくれます。
しかし、長時間動き続けていると、エネルギーの消費に対して補給が追いつかなくなることがあります。
今回の私の場合も、食事量の少なさ、補給リズムの乱れ、寝不足、さらにペースが上がったことが重なっていました。
その結果、血糖値が大きく下がった可能性があります。
脂質代謝にスイッチしていることも期待していましたし、ここまで急激に落ちる時の感情の変化があまりなく驚きました。
もう少し辛かったり、だるかったりすれば分かるはずなのですが。。。
まだまだ、自分の身体をチェックするのが鈍いのだと思います。
血糖値の話ですが。
一般的に、血糖値70mg/dL未満は低血糖の目安とされます。
CDC(アメリカ疾病対策予防センター)では、血糖値70mg/dL未満を低血糖として扱い、早めの対応が重要だとしています。
低血糖では、初期には冷や汗、強い空腹感、手の震え、動悸、不安感などが出ることがあります。
さらに進むと、集中力の低下、ふらつき、判断力の低下、脱力感などが起こることがあります。
Mayo Clinicも、低血糖では集中困難、ふらつき、混乱、協調性の低下、重度では意識消失やけいれんなどが起こり得ると説明しています。
私が感じた「足元がフワフワする」「地面が遠くなる」という感覚は、まさに集中力やバランス感覚が落ち始めていたサインだったのかもしれません。
ここで怖いのは、低血糖が進むと、単にパフォーマンスが落ちるだけでは済まないことです。
□長距離の途中で判断力が落ちる。
□まっすぐ走れなくなる。
□足元が不安定になる。
□車道や横断歩道で判断が遅れる。
これは、競技パフォーマンス以前に、安全面でかなり危険です。
この時は、その場でKODAのジェルを摂り、感覚が安定するまで無理に走らず、ゆっくり歩きました。
横にすばやく妻が駆け寄ってきて「一旦、補給をしっかり」と助言がありました。
気持ちは、すぐにでも走りたかったのですが。。
やっぱりこの辺りが、疲労の蓄積があったのだと思います。
ジェルだけでは、まだイマイチだったので、差し入れで須藤さんからいただいた
さつまいものバー(BENIBITES)を食べました。
軽く歩きながら、すぐに次のエイドの大磯ローソンスリーエフに到着。
初めての経験でしたが、冷静な感じなのですが、何かが違う感じ。
やっぱりサポートがあると安心だなと感じました。
今振り帰っても、妻の一言は素晴らしい判断だったと思います。
長距離では、頑張ることよりも、
異変に気づいて、早めに対応することの方が大切ですね。
エイドでは、なぜか、「焼き鳥とノンアルコールビール」を頂きました。
今回の飛脚中に、「ノンアルコールビール」の疲労回復の話題が多かったからかも知れません。w
何故か、とっさに食べたかったのが、焼き鳥だったのも面白いところですね。笑。
※食べてる写真があればいいのですが、本当に疲れていると写真もないものですね。笑

9. 低血糖を感じた時に大切なこと
今回の経験から、低血糖が疑われる時に大切だと感じたのは、次の3つです。
1. おかしいと思ったら、まず止まる
足元がフワフワする。
集中力が落ちる。
判断が鈍る。
急に力が入らない。
こうした感覚が出た時に、根性で押し切らないことです。
僕も一人なら走ってそうですが。。
特に長距離では、疲労なのか、眠気なのか、低血糖なのか、最初は判断がつきにくいことがあります。
だからこそ、「いつもと違う」と感じた時点で、一度止まることが大事です。
止まってまずは、朝から食べたものを振り返ってみましょう!
2. 吸収の早い糖質を入れる
この時は、KODAのジェルを摂りました。すぐに変化しなかったために、追加でBENIBITES を追加。
低血糖が疑われる時は、まず吸収の早い糖質を優先します。
ジェル、ブドウ糖、スポーツドリンク、砂糖入り飲料など、すぐに摂れるものを手元に置いておくことが大切です。
その後、落ち着いてから固形物やたんぱく質を含む補給を入れる方が安全だと感じました。
CDC(米国疾病予防管理センター)は低血糖時の対応として、15gの炭水化物を摂り、15分後に再確認する「15-15ルール」を紹介しています。
NIDDK(米国国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所)も、血糖値が目標より低い場合や70mg/dL未満の場合は、15〜20gのブドウ糖または炭水化物を摂る対応を示しています。
長距離では、固形物が入らない時もあります。
そのため、ジェル、甘い飲み物、スポーツドリンクなど、飲める形の補給を持っておくことはかなり重要ですね。
3. 感覚が戻るまで走らない
糖質を入れたからといって、すぐに走り出すのは危険です。
私もこの時は、すぐに走らず、感覚が安定するまでゆっくり歩きました。
正確には、走りたかったのですが、止められました。笑
なので、次回以降は自分でも気をつけるように学習しました。
周りの方も低血糖に気がついたら、「まずは少しだけ止めること」これが大事だと身をもって知りました。
□足元の感覚が戻る。
□集中力が戻る。
□身体の安定感が戻る。
そこを確認してから、少しずつ再開していきましょう!!
連日、長距離になる時には、気をつけておくべきポイントですね。
10. コンビニ補給で使えたもの
380kmを走っていて、改めて感じたのは、コンビニ補給の重要性です。
もちろん、補給食を完璧に準備できれば理想です。
しかし、長距離では予定通りに進まないことが多いです。
天気が変わる。
ペースが変わる。
胃腸の状態が変わる。
食べたいものが変わる。
コンビニまでの距離も変わる。
だからこそ、コンビニで何を選ぶかは大事です。
今回、使いやすかったものを整理しておきます。
クーリッシュ(ロッテ)
暑い時に、ほんと助かりました。
冷たいので気分転換になりますし、胃腸が疲れている時でも比較的入りやすい。
甘さもあるので、糖質補給としても使いやすい印象でした。
昔のイメージよりも溶けやすく、飲みやすくなっていたので大変便利でした。
ただし、低血糖が疑われる時の最優先は、より吸収が早いジェルやブドウ糖、スポーツドリンクの方が向いていると思います。
クーリッシュは、熱中症対策の補給としてお昼の炎天下に最高でした。
キレートレモン(ポッカサッポロ)
酸っぱいのですが、回復する感覚がありました。クエン酸とビタミンCが疲労感にはぴったりだったようです。
塩タブレット+炭酸水と一緒に飲むと、気分転換にもなり良かったです。
おしんこ&梅干し
今回初めてコンビニで食べました。
走った後には、塩分がちょうど美味しく感じ一気に食べ切ってました。
毎朝の一軒目のコンビニエイドでは、「おしんこを食べる」とルールにしたいほど
食べやすく調子が良くなるパターンになっていました。
しじみ汁・味噌汁・豚汁
今回、かなり助けられたのが汁物です。

しじみ汁、味噌汁、豚汁。
寒い時、雨の日、疲れている時に、温かい汁物があると気持ちが戻ります。
糖質補給としてより、塩分、水分、温かさが入ることで、身体が動きやすくなる感覚がありました。
長距離では、カロリーだけでなく、
身体が受けつけるかどうか
も大切です。
おにぎり
おにぎりは、コンビニ補給の基本でした。
しゃけ・納豆・シーチキン・赤飯などを食べました。
ただ、白米なので血糖値は急激に上がりやすくなっていました。
そのため、少しずつ食べるように、1時間に一回コンビニに立ち寄る形が基本でしたので、
後半は、
味噌汁だけ、次のエイドで、おしんこだけ、
その後、おにぎりを食べる。
というように分けて食べるのが後半のサイクルになりました。
ベースパンも考えていたのですが、販売していないコンビニが多く、見つけられなかっただけなのか食べれませんでした。
一回のコンビニで、一品がちょうど動きやすく。
走りやすい感じがしました。
今後ロングを走るときに、また実験してみます。
ゆで卵・焼き鳥・プロテインドリンク
糖質だけでなく、たんぱく質も意識的に入れておく。
やはり身体の疲労感が軽減しているように感じました。感じたかったのかも知れせん。
タンパク質として、ゆで卵、プロテインドリンクを食べるのを基本に。
後半は、焼き鳥もコンビニで手に入りやすかったです。
普段の補給では糖質とたんぱく質を組み合わせる。
ロングの時には、タンパク質を食べ、少し間を開けて、糖質を摂ることがよさそうです。
11. 血糖値を見ることで、身体との対話が深くなった
今回、血糖値を見ながら380kmを走ったことで、身体との対話が深くなりました。
集中力。
空腹感。
眠気。
補給。
血糖値。
意識に関すること全ては、自律神経との関連があるため、全てが繋がっています。
血糖値が下がれば、集中力が落ちる。
集中力が落ちれば、フォームが乱れる。
フォームが乱れれば、足元の感覚も不安定になる。
足元が不安定になれば、ケガや転倒のリスクも上がる。
つまり、血糖値は単なる健康数値ではなく、長距離では安全に動き続けるための重要な情報になります。
もちろん、血糖値を測ればすべてが分かるわけではありません。
フリースタイルリブレなどの機器にも誤差やタイムラグはあります。
それでも、自分の感覚と数値を照らし合わせることで、学べることはたくさんあります。
「あのフワフワ感は、血糖値64だったのか」
「この補給では思ったほど上がらないのか」
「運動中は甘いものでもすぐ使われるのか」
「補給が遅れると、急に変化が訪れるのか」
こうした気づきは、次の挑戦に必ず活きてきます。
遠距離ランニング、飛脚になる練習は、ただ脚力だけで進むものではありません。
200年前までであれば、多くの方が超ロングを移動していたはずですが、どのように補給をしていたのかもう少し知りたくなりました。
・身体の声を聞く力。
・補給を判断する力。
・異変に気づく力。
・無理をしない勇気。
この全部が必要ですね。
まとめ|ハンガーノックは、突然ではなく積み重ねで起こる
今回の血糖値64という経験で分かったのは、ハンガーノックは突然やってくるようで、実はその前から準備が進んでいるということです。
食事量が少ない。
補給のリズムが乱れる。
睡眠が足りない。
楽しくなってペースが上がる。
寒さや雨で消耗する。
コンビニを逃す。
まだ大丈夫だと思って進む。
こうした小さな要素が重なった結果、ある瞬間に身体が「もうエネルギーが足りない」とサインを出します。
私の場合、そのサインが
血糖値64
そして、
足元がスポンジのように感じるフワフワ感
でした。
この時に、根性で押し切らなかったことは良かったと思います。
KODAのジェルを摂り、BENIBITESを食べ、感覚が戻るまでゆっくり歩く。
長距離では、こういう判断が大切ですね。
遠距離ランニングをする方には、ぜひ覚えておいてほしいです。
補給は、走力の一部です。
そして、身体の小さな違和感に気づくことも、長く走り続けるための大切な技術です。
走ることは、身体との対話です。
血糖値は、その対話を助けてくれるひとつの情報でした。
380kmを走る中で、改めて感じました。
身体は、いつもサインを出してくれています。
そのサインを無視するのではなく、読み取ること。
それが、長く、楽しく、安全に動き続けるために必要な姿勢だと思います。
注意事項
血糖値の反応や低血糖症状には個人差があります。
糖尿病治療中の方、血糖値に不安がある方、過去に低血糖症状を経験したことがある方は、運動や補給方法について必ず医師及び専門家に相談してください。
また、ランニング中に強いふらつき、意識が遠のく感覚、判断力の低下、冷や汗、震えなどを感じた場合は、無理に走り続けず、安全な場所で休み、必要に応じて周囲に助けを求めてください。
フリースタイルリブレなどのCGMは、血糖値の変化に対してタイムラグが出る場合があります。強い症状がある場合は、数値だけで判断せず、安全確保と補給を優先してください。
仲野整體東京青山では、痛みや不調だけでなく、
歩く・走る・挑戦し続けるための身体の使い方をお伝えしています。
長く走るためには、脚力だけでは足りません。
姿勢。
身体の使い方。
補給。
睡眠。
呼吸。
そして、自分の身体のサインに気づく力。
すべてがつながっています。
「もっと楽に動ける身体を作りたい」
「長く走っても壊れない身体にしたい」
「自分の身体を根本から見直したい」
そんな方は、ぜひ一度、身体の使い方を見直してみてください。
姿勢が変わると、人生が変わる。
姿勢治療家®
仲野孝明

仲野孝明(なかの たかあき)は、姿勢治療家®。1926年(大正15年)創業、100年の歴史を持つ仲野整體東京青山の四代目院長を務める。「姿勢が変わると、人生が変わる」を信条に、正しい姿勢と身体の使い方を伝える施術・指導を行う。
著書は7冊。代表作『調子いい! がずっとつづく カラダの使い方』(サンクチュアリ出版)ほか、姿勢と健康に関する著作を通じて、多くの読者に身体の使い方を伝えてきた。企業の健康支援にも力を注ぎ、法人向けに姿勢と身体の使い方を伝える「日本のオフィス健康プロジェクト(NOK)」を立ち上げた。
自身も38歳からランニングを始めた実践者であり、サハラ砂漠マラソン、アタカマ砂漠マラソン、UTMB(160km)、トルデジアン(330km)、IRONMANトライアスロンなどの過酷なレースを完走。臨床の知見と自らの身体実験を融合させ、ブログ・YouTube「姿勢の医学」・PODCAST「姿勢が変わると、人生が変わるラジオ」などで姿勢と身体の使い方を発信し続けている。




















コメントを残す