2026-05-29

大人の体力測定を52歳で受けてみた|体力年齢20〜24歳でも見えた身体の課題

大人の体力測定を52歳で受けてみた|体力年齢20〜24歳でも見えた身体の課題

大人の体力測定に参加した仲野孝明

昨日、有明で開催された「大人の体力測定」に参加してきました。

体力測定と聞くと、学生時代を思い出す方も多いのではないでしょうか。

私自身も、握力、上体起こし、長座体前屈、開眼片足立ち、反復横跳び、20mシャトルラン、立ち幅跳びといった項目をまとめて行ったのは、おそらく高校生以来だったと思います。

今回のイベントは、お世話になっているパーソナルトレーナーの三浦香織さんが、LOKAHii3周年を記念して開催されたものです。

「まずは大人が、自分の体力に気づくことがスタートになる」

そんな想いから始まった企画でした。

52歳の5月。
今の自分の体力を知る。

これは、とても貴重な機会になりました。

結果は、総合評価A判定。
体力年齢は20〜24歳相当。

正直、嬉しい結果でした。

ただ、今回一番面白かったのは、良かった項目よりも、苦手な項目に「今の身体の課題」がはっきり出たことでした。

52歳仲野孝明の体力測定の記録

開眼片足立ちは満点。日々の姿勢意識が出たかもしれない

ペアでお世話になった、廣橋 慧一トレーナー。近々表参道エリアにジムを開設準備中。

最初に行ったのは、開眼片足立ちでした。

結果は、60秒達成で満点。

これは、普段からムービングボードの上で立ったり、足裏の感覚や姿勢の安定を意識していることが関係しているのかもしれません。

片足立ちは、単に脚の筋力だけで決まるものではありません。

足裏の感覚。
股関節の安定。
体幹の使い方。
頭の位置。
背骨の軸。

すべてが関係します。

歩くことも、走ることも、階段を上ることも、山を歩くことも、実は片足立ちの連続です。

年齢を重ねるほど、片足で安定して立てる身体は大切になります。


長座体前屈は51.6cm。柔らかさより「股関節から曲げる」こと

長座体前屈は51.6cm。
10点満点中8点でした。

長座体前屈で股関節から曲げる姿勢
股関節から曲げる意識を持ってやってみました。

これも、普段の生活の中で前屈を取り入れていることや、股関節から曲げる意識が結果につながったのかもしれません。

前屈というと、多くの人は背中を丸めて手を前に伸ばそうとします。

でも大事なのは、腰を潰すことではありません。

股関節から身体を折りたたむことです。

背骨を無理に丸めるのではなく、骨盤から動く。
腰から無理に曲げるのではなく、股関節を使う。

柔軟性は、筋肉の柔らかさだけではなく、どこから動くか、どこをうまく使えているかにも表れます。

日常生活の動作から股関節の動きを意識していることが、今回の結果につながったのではないかと思います。


握力は右45kg、左48kg。2012年との比較で見えた右手の課題

握力は、右45kg、左48kg。
10点満点中5点でした。

年齢的に見て悪い数字ではありませんが、今回気になったのは右手です。

実は、2012年にも一度、セミナーで体力測定を受けたことがあります。
その時、私は39歳でした。

当時の握力は、

右:52.9kg
左:52.2kg

今回、52歳で測定した結果は、

右:45kg
左:48kg

13年前と比べると、右は7.9kg低下、左は4.2kg低下。

左に比べて、右の落ち方が少し大きいことがわかります。

年齢を重ねれば、ある程度筋力が落ちるのは自然なことです。

ただ、今回の右手に関しては、単なる年齢変化だけではない感覚がありました。

おそらく、筋肉や筋膜の癒着のような状態があり、力が出し切れていない可能性があります。

ここは一度、浅川先生に治療してもらおうと思っています。
(本日、浅川先生に診てもらったところ、橈側手根屈筋、三角筋、上腕二頭筋など、動きの悪い箇所がいくつかあり、治療後はかなり改善しました。)

握力は、単なる手の力ではありません。

手首、肘、肩、肩甲骨、広背筋、体幹まで含めた全身のつながりが関係します。

数字だけを見て「落ちた」と判断するのではなく、どこで力が逃げているのか、どこに制限があるのかを見ていくことが大切です。

体力測定は、次に手入れすべき場所を教えてくれる機会でもあります。


上体起こしは30回。腹筋運動をしていなくても体幹は使えていた

上体起こしは、最大33回に対して30回。30秒での計測でした。
10点満点中9点でした。

普段、いわゆる腹筋運動はしていません。

それでもここまでできたのは、日常の中で体幹を使う意識、特に背伸びを意識しているからかもしれません。

ただ、やってみて感じたのは、筋力だけではなく、リズムや慣れも大きいということです。

もう少しテンポをつかめば33回までいけたかもしれませんが、実際に速度を上げるのはかなり難しく、ここが今の限界に近いのかもしれません。

上体起こしの体力測定の様子
ペアになったのは、廣橋トレーナー。大柄な方なので、足を押さえるだけでも大変でした。

体力測定は、単純な筋力だけではなく、動きのコツ、リズム、身体の使い方、その種目への慣れも結果に出ますね。


立ち幅跳びは185cm。床の反発と腕のリズムが噛み合っていなかった

立ち幅跳びは185cm。
10点満点中4点でした。

数字だけ見ると、極端に悪いわけではないのかもしれません。

でも、自分の感覚としては、かなり噛み合っていませんでした。

明らかに、床の反発と腕のリズムが合っていない。

跳ぶという動きは、脚力だけではありません。

床を押す。
床から返ってくる反発をもらう。
腕を振る。
体幹をまとめる。
タイミングよく前に飛び出す。

この一連の流れが合って、初めて距離が出ます。

今回は、そのリズムがかなりバラバラでした。

これは筋力不足というより、動きの学習不足です。

1時間ぐらい丁寧に練習したら、かなり改善しそうな感覚がありました。

子どもの頃からあまり得意ではなかった動きは、大人になってもそのまま残ります。

でも逆に言えば、まだ学習していないだけとも言えます。


反復横跳びは38回。頭の中にリズムが入っていなかった

反復横跳びは38回。
こちらも10点満点中4点でした。

これも、身体がまったく動かないというより、頭の中にリズムが入っていない感じでした。

デモを見せてもらった時点で、
「あ、これは頭に動きが入っていなくてできないやつだ」
とわかりました。

どのタイミングで重心を切り替えるのか。
どの足で止めるのか。
どこで次の方向へ動き出すのか。
身体をどれくらい沈ませるのか。
上半身をどこに置くのか。

反復横跳びの体力測定
今後は良くなりそうです。

このリズムが、まだ身体に入っていませんでした。

反復横跳びも、子どもの頃からあまり得意ではありませんでした。

苦手だから避ける。
避けるから、動きのコツが身につかない。
そして大人になっても、そのまま苦手として残っている。

まさに、子どもの頃の苦手意識がそのまま残っていた感覚でした。

かつての水泳も同じでした。
2014年にアイアンマントライアスロンへエントリーした頃、恵比寿のプールで練習を始めた時には、15mほどで足をついていました。泳ぐとは何かを理解できておらず、ただバタバタ動いて疲れていただけでした。

そこから動きを順番に学び直していくことで、11ヶ月後には海で3.8kmを泳げるようになりました。

昔苦手だった動きは、身体の中に鮮明に残っています。けれど、ひとつずつ書き換えていけば、大人になってからでもできるようになる。これは、私自身が水泳で体験したことです。
当時のブログ等)

湘南オープンウォータースイミング完泳の記録
週3回スイムの練習をして、なんとか2500m泳げるように。

昔苦手だった動きは、身体の中に鮮明に残っているものです。
ですが、ひとつずつ書き換えていければ、できるようになれるのが大人のすごいところです。

普段、走る、歩く、登るといった前後方向の動きはかなりしています。

しかし、横方向への素早い切り返しや、重心を左右に移動させる動きは、日常生活ではあまり使っていません。

股関節から折り曲げて、左右に動く理屈はわかっています。

でも、リズムに慣れていないため、うまく折り返せない。

だからこそ、そこに今の課題が出たのだと思います。また伸び代が見つかりました。


20mシャトルランは79回。初めてだからこそ、まだ伸びしろを感じた

最後は20mシャトルランでした。

20mシャトルランに挑戦する様子
50回ぐらいからかなりキツくなりました。

結果は79回。
10点満点中8点でした。

20mシャトルランは、人生で初めて行いました。

やってみると、想像以上に後半がハードでした。

ただ走るだけではありません。

20mごとに折り返すため、止まる、切り返す、また走り出すという動きが入ります。

この「止まって切り返す」動きが、後半になるほどかなりきつくなりました。

やってみて一番走りやすかったのは、立ち上がりから早めに大きく走り出し、少しずつ減速して、折り返しで切り返すリズムです。

ただ、後半になると、大きく走り出し続けないと、切り返しに間に合わなくなってきます。

そこが限界でした。

普段、坂道ダッシュや短距離のウインドスプリントを練習に取り入れているので、走り出しの感覚は比較的やりやすさがありました。

しかし、長距離を走る能力と、短い距離を止まって切り返す能力はまったく違います。

この種目は、バスケットボールやサッカーなど、短い距離の加速と減速、切り返しが多いスポーツをしている人が有利な感じがします。

一方で、嬉しい発見もありました。

20mシャトルランの記録

シャトルラン単体で見れば、高校2年生並みの体力だそうです。

初めての挑戦としては、かなり良い結果だったと思います。


総合評価はA判定。体力年齢は20〜24歳相当

最終的な結果は、48点。
総合評価はA判定。
体力年齢は20〜24歳相当という結果をいただきました。

52歳の今、この数字が出たことには正直驚きました。

感覚として、今が人生で一番体力があるのではないかと思っていましたが、どうやらそれは気のせいではなかったようです。

私が運動を始めたのは、2011年。
38歳の時でした。

始めた当時も、今も、運動が特別好きというわけではありません。

必要だと考えているから、続けてきました。

週に1回から5回。
自分の生活の中に「体育の時間」を入れる。

それを続けてきたことで、自分自身の体力は大きく変わりました。

学生時代、体育の成績は3。
体力測定も得意ではありませんでした。

でも、正しい姿勢を意識し、身体を壊さない使い方を学びながら、歩く、走る、登ることを続けてきた結果、52歳でも高校生のような体力に近づける可能性がある。

これは、私にとって大きな発見でした。

その先には、学生時代の自分が見ていた景色とは、まったく違う世界がありました。

北アルプスの景色を自分の足で見に行ける。
朝から夜まで山の中を移動できる。
大自然の中で、生きている実感を味わえる。

トルデジアン330を完走した仲野孝明
イタリア・トルデジアン330 2024年50歳(149時間30分で完走しました)

だからこそ、多くの方に、動ける身体を取り戻してほしいと思っています。

姿勢を整え、身体の使い方を変える。
歩くこと、走ること、登ることを生活に入れる。

その積み重ねは、年齢を超えて身体に残ります。

ただし、良い結果に喜ぶだけではいけません。

この状態を少しでも長く保てるように、使いすぎず、丁寧に手入れしながら身体を長持ちさせていくこと。

良い状態だからこそ、雑に使わない。
動けるからこそ、整え続ける。
使ったら、手入れする。

身体は消耗品ではなく、育て続けるものです。


2012年、39歳の自分との比較

実は、2012年にも一度、セミナーで体力測定を受けたことがあります。

当時の記録は、

握力 右52.9kg/左52.2kg
腕立て伏せ 12回(2分間)
腹筋 37回(2分間)
スクワット 68回(2分間)

2012年メガイベントでの仲野孝明の体力測定
2012年にジェームススキナーさんのメガイベントで行った39歳の時の体力測定

という内容でした。

当時と今回では種目が違うため、単純比較はできません。

ただ、握力に関しては13年前の数字が残っていたため、現在との違いを見ることができました。

握力は落ちています。

特に右手は、少し手入れが必要そうです。

一方で、全体の動きや持久力、片足立ち、前屈などは、今の方が身体を使えている感覚があります。

腕立て伏せ、腹筋、スクワットのような種目も、今やれば当時よりできるようになっていそうです。
腹筋だけで見れば、2012年は2分間で37回、今回は30秒で30回でした。単純比較はできませんが、体幹を使う感覚は、今の方が明らかにあります。

年齢を重ねると、すべてが衰えると思われがちです。

でも実際には、落ちる部分もあれば、積み重ねによって伸びる部分もあります。

何もしなければ、身体は確実に衰えます。

でも、毎日少しずつ身体を動かし、姿勢を整え、歩き、走り、登り、身体の使い方を学び続ければ、50代でもまだまだ身体は変わります。

変化の大きい時代だからこそ、自分の身体にしっかり投資して、どんな状況も楽しめる身体でいたいと思います。


体力測定に「全身で登る動き」があっても面白い

今回受けてみて感じたのは、体力測定にもう少し「全身を使って登る動き」があっても面白いということです。

たとえば、ロープを登るような動き。

実際には、私はロープ登りはできないと思います。

でも、腕だけでなく、広背筋、体幹、股関節、脚まで連動させて上へ進む動きは、人間本来の身体能力を見るうえで、とても大事だと思います。

ローイングのような引く種目。
懸垂のような、自分の身体を引き上げる種目。
ぶら下がる動き。
登る動き。
引き寄せる動き。

ロープ登りの体力測定イメージ
今のところ、登れる気はしていません。笑…。

こうした動きがあると、より全身の使い方が見えてくる気がしました。

現代人は、押す動きや前に進む動きはあっても、引く、登る、ぶら下がる、支えるといった動きがかなり減っています。

体力測定にも、楽しめる形でベーシックとアドバンスがあると面白そうです。

身体を長く使うためには、楽しみながら続けられる仕組みがあるといいですね。


大人こそ、体力測定を受けた方がいい

今回あらためて感じたのは、大人だからこそ体力測定を受けた方がいいということです。

体重や血圧は測っていても、自分がどれくらい片足で立てるのか、どれくらい前屈できるのか、横に素早く動けるのか、跳べるのか、走れるのかを知る機会はあまりありません。

でも、こうした能力こそ、日常生活の質に直結します。

転ばない身体。
疲れにくい身体。
歩き続けられる身体。
走れる身体。
山に行ける身体。
人生を楽しめる身体。

それらは、特別なトレーニングだけで作られるものではありません。

毎日の小さな積み重ねで作られます。

自分の身体を知ることは、怖いことでもあります。

運動が苦手だった私は、学生時代、あらゆる計測が嫌いでした。
ソフトボール投げなどは、本当に逃げたいぐらい苦手でした。

でも、大人は改善することができます。

できないことが見える。
落ちている部分がわかる。
苦手な動きがはっきりする。

これは、一見すると怖いことです。

でも、知ることができれば、トレーニングや姿勢治療を通じて、身体の使い方を変えることができます。

知らないままだと、何をすればいいかわかりません。

知ることで、次の一歩が見えてきます。


まとめ:苦手は「才能がない」のではなく、まだ学習していないだけ

今回の体力測定で一番面白かったのは、得意な項目よりも、苦手な項目に自分の歴史が出たことです。

片足立ちや前屈、シャトルランは、日頃の積み重ねが出た感覚がありました。

一方で、立ち幅跳びや反復横跳びは、子どもの頃から苦手で避けてきた動きが、そのまま残っていました。

でも、これは悪いことではありません。

苦手というのは、才能がないということではなく、まだ身体がその動きを学習していないだけかもしれません。

床の反発をもらう。
腕のリズムを合わせる。
重心を切り返す。
止まって、また走り出す。
引く、登る、支える。

こうした動きは、年齢に関係なく、練習すればまだ変わる可能性があります。

52歳の5月に、自分の身体の現在地を知ることができました。

体力測定は、点数を競うものではなく、未来の自分への地図です。

今、何ができているのか。
何が苦手なのか。
どこを手入れすれば、もっと身体が使いやすくなるのか。

それを知るだけで、日々の動き方が変わります。

パーソナルトレーナーの三浦香織さん、独立3周年おめでとうございます。

気づけば、もう15年ほどお世話になっているかもしれません。
私が一番運動をしていなかった頃から、身体が変わっていく過程を、身近で支えてくださっているトレーナーでもあります。

今回の「大人の体力測定」を、これからさらに広げていきたいとのこと。

多くの方が、自分の現状を知り、「まだ変われる」と感じられる機会になりますように。
そして、貴重な機会をありがとうございました。

姿勢が変わると、人生が変わる。
身体を知ると、未来の動き方が変わります。


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