【治るまでの考え方】40代以上のふくらはぎの肉離れ
人生、40年、50年以上時間を経過してくると、10代の頃の怪我の回復力とは違います。
そのまま、放置では、再発の危険があります。
しっかり治療を行いましょう。
肉離れが起こしやすい場所である、”ふくらはぎの筋肉”の一つをご紹介します。
下腿三頭筋(カタイサントウキン)の腓腹筋です。
下腿三頭筋は腓腹筋とヒラメ筋で構成されていますが、そのうちの表面の筋肉腓腹筋についてご紹介します。
目次
・腓腹筋(ヒフクキン)
起始:膝の裏(大腿骨の内側上顆・大腿骨の外側上顆)
停止:アキレス腱が通る踵骨後面
この赤で囲まれた筋肉です。
↓
(画像:Visible Body より)
この筋肉、よく観察してみてください。
半分がアキレス腱、半分が筋肉になっています。
アキレス腱は、人体の中でもっとも強い靭帯の一本です。
強いテンションに耐えることができます。
怪我をしていなければ実践してみてください。
・真っ直ぐに立つ
・膝を固定したままで、ジャンプをする
ジャンプができるは、アキレス腱があるからです。
腱が強く、筋肉と分岐しているために、強烈な力が急に加わると”肉離れ”の損傷を起こしやすい場所になります。
筋肉がついている場所とどのように動くか動作を確認してみましょう。
この筋肉は2つの関節を動かす筋肉で、
2関節筋(ニカンセツキン)といいます。
1)足首を曲げる
動作:
ふくらはぎの筋肉が短縮することで足首の関節から底屈させます。足首を下げる動作です。(床方向に下がります)
表現を変えると
踵をあげる動作も同じです。
真っ直ぐ立ち、踵を上げる動作です。
踵をあげるとフクラギが硬くなっているのが分かります。
ぜひ、触ってみてください。
2)膝を曲げる
腓腹筋は、踵から膝の裏の太ももの骨(大腿骨後面)についている筋肉です。
筋肉は、大腿骨からアキレス腱についています。
そのため強くはないですが、膝を曲げる動作でも使います。
ハムストリング(太ももの後ろの筋群)を使う際に合わせて補助的に使ってきます。
このような動作です。
(筋肉を感じてみてください!)※実際に肉離れをされている方は怪我していない足で!
座ったポジションでも感じることはできます。
1)椅子に浅く座ります
2)足を投げ出します
3)足先を上にあげて、踵だけを床についている状態にします
4)踵をお尻に惹きつける動作をする
この時に、太ももの後ろ、ハムストリングが硬くなるに合わせて、フクラハギの筋肉が硬くなるのが分かりますか?
これが、腓腹筋の筋肉です。
ハムストリングの補助なので決して強くありません。
肉離れをした時には、2つの動作で痛みを伴います。
◎足首を曲げると痛み
◎膝を曲げると痛み
肉離れの時には
無意識に、この動作を避けるようになります。
肉離れで痛みがでやすい動作
歩くこと
=着地で痛みが出やすいため、足首を固定し、踵で着地したくなります。
階段を登る
=患部を動かさないように、足首、ふくらはぎの動作を少なくしたくなります。
階段を降りる
=患部を動かさないように、足首を固定したくなります。
腓腹筋、バネ要素が強い筋肉です
膝から下の骨格的構造は、力が抜けた状態で、バランスをとる動作が得意です。
・走る
・踊る
・スケートボードに乗る
・テニスをする
大きな力が入り続けるのではなく、膝から下の2本の骨(脛骨・腓骨)と大きな足首の骨(距骨)で
脛骨と腓骨の弾力で、バネの様に機能し支えています。
※この弾力性がなくなると、力を吸収することができずに、留め具のような使い方になり必要以上に負担をかけます。
<回復に使えるアイテム>
シンスリーブ :膝から下、すねの部分をコンプレッションでサポートすると不安感が減少します。
CEP シーイーピー MENS COMPRESSION CALF SLEEVES


筋肉が動揺することで、痛みや回復が遅れます。
制限することが大切です。
私が最近気に入っているのは、こちらの商品です。
OS1st TA6 Thin Air Calf Sleeve
急性期には、靴下のように履くタイプでなく
より強くマジックで固定する商品もあります。
<一番大切なこと>
怪我の原因を、理解することです。
・バネの要素が強い筋肉がなぜ断裂したのか?
・ハムストリングは使えていたのか?
・臀筋が使えていたのか?
・股関節は動いているか?
・体幹は使えているか?
・足首は適切に動いているか?
本当の原因を見つけ出すことが
大切です。
そうしないと、再発を繰り返します。
忘れた頃に同じ症状を繰り返します。
筋繊維が硬く動くかせなくなるため、再発を繰り返しながら悪化していきます。
将来のQOLを大幅に下げることになります。
膝の痛みや股関節の痛み、足首の痛みなど、さまざな動作制限を起こしながら痛めていきます。
回復のために必要な3つの大切なこと
1)怪我をした組織・原因動作を特定する
2)怪我をした組織を機能回復させる
3)怪我をした患部が周囲筋肉や関節、全身のバランスをとりながら動かせること(コーディネーション)
この3つが大切です。
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我々、姿勢治療家(R)は、この3つを徹底的に解決しています。
どんな視点でみているか、参考までに。
一部だけご紹介しますね。
<筋肉>
筋肉の上にある皮膚を動かすことで、下部組織(筋肉や軟部組織)の状態を読み取ります。
圧迫方法や固定の圧や方向を変えることで、指から伝わってくる動作で
筋同士のコンディションを分析します。
身体は、表面から触れる組織でけでも、たくさんの情報があります。
ミリ単位で圧や方向性を変えることで多くのことがわかります。
・筋膜が損傷や疾患などで弱っていると、組織が硬くなっていること
・筋膜同士が動かないこと
・筋膜が動かせないことで、少しの動作で痛みを伴うこと
・すでに動かなくなり感覚が鈍くなっていること
総合的に、どのように負傷したかを考え、機能回復の治療を行なっています。
自分の身体は自分で守るしかありません。
どんなに壊れても、一度きりの人生で最後まで自分の身体を使うしかありません。
小さな怪我でも、客観的にチェックして、本質的な原因を改善していきましょう!
一番危険なのは、”痛みが消えたら、治った”と考えることです。
私は現在、47歳です。
子供の頃から怪我をした時には、大正15年から続く自宅の下にある治療室、実家で治療を受けてきました。
捻挫でも、その時代ごとにしっかり治してきました。
仕事にしてから、25年
治療の現場で、様々なケースを拝見して来ました。
この25年で、画像診断や技術が急速に変わったのが筋膜に関してです。
わかっていなかったことが、検査機器を通じてわかるようになってきました。
怪我をした時には、治るまでの手順があります。
ご紹介させていただきます。
”痛みが消えたら、治った”のは、私が子供の頃です。
今は、治ったと考えてはいけません。
#使い方から改善していく姿勢治療家
#4代目
#たかが肉離れ、されど肉離れ
#体を見直す時間は、人生を見直す時間である
姿勢治療家
仲野孝明
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