2021-07-22

【治るまでの考え方】40代以上のふくらはぎの肉離れ


人生、40年、50年以上使ってくると、10代の頃の怪我の回復力とは違います。
そのまま、放置では、再発の危険があります。
しっかり治療を行いましょう。

肉離れが起こしやすい場所である、”ふくらはぎの筋肉”の一つをご紹介します。
下腿三頭筋(カタイサントウキン)の腓腹筋です。
下腿三頭筋は腓腹筋とヒラメ筋で構成されていますが、そのうちの表面の筋肉腓腹筋についてご紹介します。

 

・腓腹筋(ヒフクキン)

起始:膝の裏(大腿骨の内側上顆・大腿骨の外側上顆)
停止:アキレス腱が通る踵骨後面

この赤で囲まれた筋肉です。

(画像:Visible Body より)

この筋肉、よく観察してみてください。
半分がアキレス腱、半分が筋肉になっています。

アキレス腱は、人体の中でもっとも強い靭帯の一本です。
強いテンションに耐えることができます。

真っ直ぐにたち、膝を固定しただけで、上下にジャンプするような動作ができるのもこの靭帯のおかげです。
腱が強く、筋肉と分岐しているために、強烈な力が急に加わると”肉離れ”の損傷を起こしやすい場所になります。

筋肉がついている場所と動作を確認しましょう。
この筋肉は2つの関節を動かす筋肉で、
2関節筋(ニカンセツキン)といいます。

 

1)足首を曲げる


動作:
ふくらはぎの筋肉が短縮することで足首の関節から底屈させます。足首を下げる動作です。(床方向に下がります)
表現を変えると
踵をあげる動作も同じです
真っ直ぐ立ち、踵を上げる動作です。
踵をあげるとフクラギが硬くなっているのが分かります。
ぜひ、触ってみてください。

2)膝を曲げる

腓腹筋は、踵から膝の裏の太ももの骨(大腿骨後面)についている筋肉です。

筋肉は、大腿骨からアキレス腱についています。
そのため強くはないですが、膝を曲げる動作でも使います。
ハムストリング(太ももの後ろの筋群)を使う際に合わせて補助的に使ってきます。

このような動作です。

(やってみてください!)
足を少し広げて椅子に座ります。
足先を上にあげて、踵だけを床についている状態にします。
(※踵を椅子の足などに引っ掛けてもOK)
踵をお尻に惹きつけるような動作をすると、ハムストリングが硬くなるに合わせて、フクラハギの筋肉が硬くなるのが分かります。
これが、腓腹筋の筋肉です。
ハムストリングの補助なので決して強くありません。

肉離れをした時には、2つの動作で痛みを伴います。

◎足首を曲げると痛み
◎膝を曲げると痛み

肉離れの時には
自然に、この動作を避けるように使ってしまいます。

 

代表的な痛み出る動作

歩く動作では
=着地で痛みが出やすいのでなるべく足首を固定して、踵で着地します。

階段を上がる動作
=怪我した足を動かさないように、足首、ふくらはぎをなるべく動かさないように上ります。

階段を下がる動作
=怪我した足首を動かさないように下がります。

腓腹筋はバネ的な要素が強い筋肉です

膝から下の構造は、力を抜いてバランスを取る使い方が骨格的には正しい使い方です。
走る
踊る
スケートボードに乗る
テニスができる

大きな力が入るのではなく、膝から下の2本の骨と大きな足首の骨(距骨)で
脛骨と腓骨の弾力で、バネの様に機能して支えます。

※この弾力性がなくなると、留め具のような使い方になり大幅に負担をかけてしまいます。

<回復までに使えるアイテム>

シンスリーブ :膝から下、すねの部分をコンプレッションでサポートすると不安感が減少します。

CEP シーイーピー MENS COMPRESSION CALF SLEEVES

少し固定すること
筋肉が動揺することで痛みや回復が遅れます。
制限することが大切です。

私が最近気に入っているのは、こちらの商品です。
OS1st TA6 Thin Air Calf Sleeve

急性期には、靴下のように履くタイプでなく
マジックで閉める商品もあります。

<一番大切なこと>

怪我の本当の原因です。

・腱の要素が強い筋肉がなぜ断裂したのか?
・ハムストリングが使えているか?
・臀筋が使えているか?
・そのために、体幹のコアが使えているか?
・全身の姿勢から確認した上で、負担を改善することができているか?

細かいですが、同じ身体の方が二人といない以上
大切な分析になります。

そうしないと、再発。再発。悪化へ

将来のQOLを大幅に下げることになります。

回復のために必要な3つの大切なこと

1)怪我をした組織・原因動作を特定できていること
2)組織が機能回復できていること
3)患部が周囲筋肉や関節、全身のバランスをとりながら動かせること(コーディネーション)

この3つが大切です。

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我々、姿勢治療家(R)は、この3つの為に様ざなことを行っています。
プロフェッショナルチェック方法のほんの一部をご紹介

筋肉に関して、
表面の表層を動かして、筋肉の上にある皮膚のスライドから、組織の状態を読み取ります。
細かい筋肉構造が理解できていると、包んでいる層を認識することができます。
その動きや筋同士のコンディションをトータルで見直すことができます。

身体は、たくさんのメッセージを出してくれます。
・筋膜が損傷や疾患などで弱っていると、硬くなったり、拘束されたり、痛みを伴います。
・運動不足によって、組織の変化に気づけなくなっていることもあります。
・日常活動や日々の姿勢、習慣で酷使されて感覚が鈍くなっていることも。。。

・筋肉の動きを骨格が持っている、最大・最小までの可動ができるかの動作確認
・怪我した組織の周囲の筋肉群の動作確認
・怪我をした動きを見直す。

・怪我の原因に仮説を立てる
・仮説の動作を行ってもらい、正確に動かすことができているかを見直す
・機能回復の治療を行う

このような思考を順番に考えながら行っています。

 

ぜひ、色々なプロフェッショナルな方のサポートを借りながら
長く動ける身体にしていきましょう!

 

一番危険なのは、”痛みが消えたら、治った”と考えることです。

 

私は現在、47歳です。
子供の頃から怪我をした時には、大正15年から続く自宅の下にある治療室、実家で治療を受けてきました。
捻挫でも、その時代ごとにしっかり治してきました。

仕事にしてから、25年
治療の現場で、様々なケースを拝見して来ました。

この25年で、画像診断や技術が急速に変わったのが筋膜に関してです。
わかっていなかったことが、検査機器を通じてわかるようになってきました。

怪我をした時には、治るまでの手順があります。
ご紹介させていただきます。

”痛みが消えたら、治った”のは、私が子供の頃です。
今は、治ったと考えてはいけません。

姿勢治療家
仲野孝明


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