未知への準備:トルデジアン2024装備選びと実験中の考察
こんにちは、姿勢治療家の仲野孝明です。現在、トルデジアン330km、150時間のレースに向けて準備中です。未知の挑戦に向けて、わからないことを一つ一つ想像しながら準備を進める、その過程を楽しんでいます。スタートまで続くこの準備の旅、一緒に覗いてみませんか?
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トレイルランニングの大会の中でも、特殊なロングレースであるトルデジアン。
必携品なども、各自が自主的に判断するようにガイドラインがあります。
目次
トライアルを安全に完了するために
推奨される装備
(EQUIPMENT RECOMMENDED TO COMPLETE THE TRIAL SAFELY)
ランナーがバックパックに入れて運ぶか、レース主催者の指示に従ってTORバッグに入れておくことができる装備。
装備を選ぶ際には、ライフベース間の時間、トレイルの標高、天気予報を考慮する必要があります。
山では天候の変化が突然で激しく、局所的に発生することがあります!
(Equipment that runners may carry in their backpacks or leave in their TOR bags at their own discretion or as instructed by the race organisers.
When choosing what equipment to carry, runners must take into account the length of time between Life Bases, the altitude of the trail and the weather forecast.
Remember that changes in the weather can be sudden and violent in the mountains, and can occur in localised spots!)
徹底的にコースを知らないと準備のイメージができないので、TORXのGPXの地図や、トルデジアン2024のタイムテーブルをチェックして
ステージ1から標高やコースを再度調べ直しました。
全てのコースに共通しているのは、街から山へのアップダウンを繰り返すことです。
1224m→2564mなど。
標高1500mから3000mの範囲で、毎日何度もアップダウンを繰り返します。
急な天候の変化を予想して、事前対応できるように天気予報をスマホで確認することが頻繁にあるでしょう。
素早く調べられるように、天気アプリもダウンロードしました。
【windy】:世界四社の天気予報を分析しているようです。
【Meteoblue】
天気予報にかんしてのブログ
トレイルランニング全般に適した装備が、山で見られる低温、雨、風、泥、雪、氷に対して十分でない場合があることを覚えておいてください。
Remember that equipment that is sufficient for trail running in general may not be adequate for the low temperatures, rain, wind, mud, snow and ice that you will find in the mountains.
トレイルシューズ
(Shoes of a category between A2 and A5 (intermediate-> trail))
トレイルシューズであればOK!
アルトラ オリンパス6(サイズ10)
アルトラ オリンパス5(サイズ10)
2024年8月にオリンパス6がアルトラから発売されました。毎年、UTMBの時期には各社が新しい靴を投入するのでトレランはこの時期にニューモデルが店頭にならぶことが多いです。
アルトラは当院でも取り扱っていますので、事前にチェックはしていました。
オリンパス6を実際に足入れしてみると、1番の違いは、紐でした。
柔らかいことと、足の甲の部分が当たっていたためにテーピングしていたが、その部分も軟らかくなり改善されてました。
オリンパス6をメインにして
スペアーにオリンパス5にしました。
時間がないので、山を走れないで本番に投入するのだけ心配ですが、履き慣れたアルトラなので問題ないでしょう。笑
滑り止め装置(クランポン)
(Anti-slip device (crampons) )
(例:NORTEC、GRIVEL、CAMP)
NORTEC TRAIL 2.1 サイズXL
アイスマラソン2022で使用したものを使います。
アルトラオリンパス_サイズ10や、ロンピークオールウエザーサイズ10.5、での着用で選択しています。
私のサイズはXLでした。
雪があると、登りは大丈夫でも、下りで積雪があると、ストックも一緒に無ければ身動きが取れなくなります。
使わずに済むと嬉しいのですが。
フード付きのサーマルジャケット(氷点下の温度に適したもの)
(Thermal jacket with hood suitable for freezing temperatures, potentially several degrees below zero.)
サロモン ESSENTIAL LIGHTWARM HOODED 2022年秋冬 220g サイズM
(173cm体重 70kg)
フルジップで便利。(ダブルジップだとなおいいですけど)
サロモンは、高品質が安価でありがたいメーカーです。セールも多いのでセールで見つければ、お得に手にはいることが多いです。
汗抜けがよくて、Tシャツの上に羽織ることができるミッドレイヤー。
ちょっとだけ、0°というよりは、5°対策なところが不安点。
気候がより寒い場合(5°以下予想)
ノースフェイス エクスペディショングリッドフリースフーディ 202g サイズL
ジッパーがハーフジップのため重さが軽量になってます。
材質は、帝人オクタ(ノースオリジナル表記になってますけど)
これとレインがあれば、氷点下でも十分走れます。
2種類持参します。
フード付きのレインプルーフシェル(通気性のある防水ライニングおよびサーモテープシーム)
(Hooded jacket with rainproof shell, breathable waterproof lining and thermo-taped seams)
レインは、このトルデジアンに当選してから新調しました。
為替が良くないので高額商品になってきてますが、性能はずば抜けています。
ARC’TERYX αライトウエイト 218g サイズS
私が1番アークが気に入っているのは、人間本来の姿勢に戻すための技術”背伸び”が服をきていても引っ張らないこと。
生地の開発だけでなく、裁断技術もすばらしいのがアークです。
夜には、防寒としても使用するので、夜間着用率が高い可能性あり。
自然環境の厳しい中で、性能をチェックできるのはちょっと楽しみです。w
ランニングボトムまたはレギンス(少なくとも膝下)
(Running bottoms or leggings (below the knee at least))
ファイントラック スカイトレイルランナー サイズL
2021年の冬の購入してから、これで3シーズン目です。昨年はポケットが破れて修理に出しました。
サイドのジッパーが通気性をアップしてくれて良い仕事をします。
防水が切れてきているので、本来は買い直しても良いのですが。まだ使ってます。
2024年9月4日に新作が発売されるようです。
長い防水オーバートラウザー
(Long waterproof over-trousers)
Arc’teyx ノーバンシェルパンツ サイズM 170g
こんな写真じゃイメージがつきませんが。。笑
ゴアテックスC-KNIT™バッカー なので軟らかくしなやかでです。
店頭で在庫をみつけて、即購入しました。
ご縁が無いと買えないのも、少し困りものですが…。
大雨や悪天候を楽しむために、投資してみました。練習の北アルプスでは絶好調でした。
暖かいトップレイヤー:テクニカルファブリックの長袖トップと長ズボン
(Warm top layer: long-sleeved top in a technical fabric, long trousers)
ノースフェイス ベントリックストレイルジャケット L 130g
2022年にUTMFの防寒用で購入しました。
フードがないので軽量です。背中に抜けているのでリュックとの相性は良いです。
この商品と、フード付きサーマルジャケットを着用すれば動いている限り問題ありません。
動けなくなれば、レインとエマージェンシーシートはどうしても必要になるかと思います。
パタゴニア エンドレスタイツ(仮)
耳を覆う帽子
(Hat that covers the ears)
Arc’teyx ビーニー & バフ
長年いろんな大会に付き合ってくれた相棒のような帽子です。
ほとんどの寒さ対策は一緒にいます。
2016年のサハラ砂漠から一緒かもしれません。笑
暖かく防水の手袋
(Warm, waterproof gloves)
防水の温かいグローブは、右上のファイントラック ウインタートレイルグローブ。
雨がふらなければストックとの相性がよい、LEKIのグローブにします。
シャークシステムがついたグローブなので、手袋を装着するだけで準備ができるのがメリット。
こんな商品があるとは思いませんでした。
TOR用に思い切って購入してしまいました。まだあまり使いこんでないでいませんが、多分良いと思います(笑)。
ファイントラック ウインタートレイルグローブ サイズL (予備としてバックに)
ファイントラック エバーブレスグローブ サイズM (暑い時用および、レキのサブとして)
LEKI ウルトラトレイルストームシャーク サイズL (常時リュックに入れる)
LEKI ノルディックブリーズシャーク ショート サイズS (日常利用)
⭐️着替え (Change of clothes)
※まだ途中です。(2024年8月30日現在)
気温と気候から考える とは、わかっているのですが。。。
山岳部は気温が変わりやすいので、当日に最終決定します。
トルデジアンは、山の谷間の間にある町に降りて、再び山を登るというルートを繰り返します。
ライフベースのポイントになる町の気温を調べました。
<各ライフベース地の天候予想>※2024年8月30日現在
町の平均標高は、Donnas以外であれば、平均1448m。
Start:Courmyeur(クールマイヨール)1224m 最高気温20° 最低気温12°
LB-1:Valtournenche(ヴァルトルナンシュ)1518m 最高気温17° 最低気温10°
LB-2:Cogne(コーニュ)1544m 最高気温17° 最低気温9°
LB-3:Donnas(ドナス)322m 最高気温26° 最低気温19°
LB-4:Gressoney(グレッソネイ=サイント=ジェアン)1385m 最高気温19°最低気温10°
LB-5:Valgrisenche(ヴァルグリゼンケ)1664m 最高気温16° 最低気温10°
LB-6:Ollomont(オロモント)1356m 最高気温18° 最低気温11°
レースの最高地点は3294mのCol Losson。
<標高と気温の関係>
100m登ると、0.6°気温が下がると言われています。
1200m上がると、7.2°下がります。
1500m上がると、9°下がります。
深夜に山頂越えのパターンであれば、完全に0°〜10°なので、防寒は必修になります。
氷点下0°で山頂部分であっても、夜であれば普通かもしれません。
登りは暑いと思いますが、下りはウィンドブレーカーなどは必携になりそうです。
暑い日本で、寒い時期の服装をイメージできないのも悩ましいところですね。
◆雨天の場合
ライフベースでの着替えは、100%になる。
仮眠を取る前に着替える。(※就寝時の服装を準備する)
濡れていると着替えないと眠れません。
その間に、衣類をどのように乾かすか?
干す場所を作るべきか?
・レインウエアー上下 予備1セット※いらないかも
・ミッドレイヤー 3枚(ノース・サロモンエッセンシャルフーディ・ノースベントリックス)
・ベースレイヤー 6枚(ファイントラック・ミレー・Xビオニック)※ファイントラックベースレイヤー長袖
・下着 6枚
・ソックス 6枚(和紙系・タビオ・ドライマックス)
・カフスリーブ 3枚(
・アームカバー 1セット(気温が下がるのであれば、長袖の方がよいか?)
◆晴天の場合:シャワーに浴びたり、着替える回数が増える
ノースリーブのファイントラック+Tシャツ
エクスビオニック
◆雪や寒さが強い場合 :着替えが少なくなる
ファイントラック ベースレイヤー長袖・長ズボン着用?
◆就寝時の服装
・パタゴニア テルボンヌ・ジョガーズ
・パタゴニア サーマルウエイトフーディ
◆シャワー用
・セームタオル
・ボディーソープ
・シャワー用サンダル
★着替えを考える中でどうしても想像しないと決めれないこと★
◆ライフエイドでやること
1)充電をする
□ヘッドライトシルバ(タイプCで充電)
□ヘッドライトマイルストーン(電池交換→電池充電)
□携帯電話(20000mhAから充電)
□心拍計(5000mhAから充電)
□時計(バッテリーがあれば充電いらない)
□次のエイドまでの食料を補給する
2)身体をふくorシャワー
□サンダルを出す
□靴下を脱ぐ
□サンダルを履く
□ウエットティッシュで身体や顔をふく
□(シャワーを浴びる?)
□シッカロールを塗る(足)
3)食事をする
□コップを出す
□お湯を入れる
□ハムとチーズをとってくる
□歯ブラシ
4)寝る
□着替える?
□簡易シュラフを出す
□アイマスク&耳栓
5)着替える
□足テーピング
□着替える
□服を着る
□荷物を入れる
ホイッスル
(Whistle)
レイドライト製、こちらの2016年サハラから使用してます。
吹いたことはないですけど。
リュックに装着。
自己治療用の応急処置キット
(Self-treatment first aid kit)
エマージェンシーキット
いつもの山用になっていますが、中身は軽量化をはかる予定です。
携帯電話やその他の機器を充電するためのパワーバンク
(Power bank to recharge phone and other equipment)
モバイルバッテリー
※全て実際に充電して相性をチェック
20000mAh(30W);携帯電話(USBーC→Lightningケーブル)
20000:ヘッドライトA(USB-C-USB-C シルバ)
10000mhA(30W):ヘッドライトBマイルストーン(USB-C-USB-C)
10000:時計(USB-Aーカロス)
5000:心拍計(USBA-カロス)
ライフベースで使えるとされているコンセントは基本は使用しない。
※モバイルバッテリーが動けないのは、充電する可能性を考慮する)
充電ケーブルマイクロ(非常用ペツル コア用)
高度計
(Altimeter)
腕時計カロスバーテックス2 に機能が入っています。
標高や現在地、気圧がわかるため、天気の変化を予想することも可能です。
現行の商品は、CAROS VERTEX 2S (アマゾンリンク)
大会本番は、ベルト変更して使います。
もう2年使ってますが、素晴らしい商品です。
いつかアドベンチャーレース、いつかトルデジアンなどに出場を考える方にはオススメです。
レースルートがアップロードされたGPSトラッカー
(GPS tracker with the race route uploaded (downloadable in GPX format from www.torxtrail.com))
1)Geographicaをダウンロード。
2)トルデジアン330 GPXファイルをダウンロード。
3)ダウンロードファイルをGeographicaで開ける
こちらで、大会中も現在地を確認できると思います。
ナイフ
(Knife)
長年使っているクラッシックをハサミ部分が壊れたので買い直しました。
21g
エマージェンシーバックに入れてます。
終わりに
今回のトルデジアン330kmという壮大な挑戦に向けての準備は、まさに自分自身との対話であり、未知の領域への一歩です。
日常の身体の使い方を見直し、人間本来の動きを取り戻すことが、この長い旅路を完走する鍵となるでしょう。年齢はただの数字です。50歳を迎えても、自己最高の挑戦に向き合い、達成する力は誰にでもあります。姿勢が変われば人生が変わる――その信念を胸に、次なるステージへと進んでいきます。
このブログが、読者の皆さんにとっても、新たな挑戦への一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。
あなたの挑戦を、応援しています。
姿勢治療家(R)
創設者 仲野孝明
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