2018-01-23

【健康という病】五木寛之著を読んで感じたこと。


しっかり読書をすることも
日々の大切な仕事だと感じる姿勢治療家の仲野孝明です。

今回読ませて頂き
ブログに書きたくなったのは
「健康という病」
五木寛之先生のベストセラー書籍から。

五木先生は
1932年生まれの、現在85歳。
直木賞等、数々受賞をほこる、先生自身が自ら、感じてきた健康に関しての書籍。
現在の氾濫する健康情報に関しての疑問や、1つの考え方を投げかける作品。

ご自身の生活で感じていることを
素直に伝えらている書籍でした。

私が臨床家、治療家として読ませて頂き大変勉強になったことは
3つありました。

よかったところ

1)現在85才の方が感じている感覚が少しわかったこと

現在までに健康には、3つの時代があったと

・軍国主義時代は、国家の壮丁として立派な兵士としての健康。
・戦後民主主義の時代には、経済戦士としての労働力を向上させる健康。
・現在は、寝たきり老人にならないための社会保障に身を任せること無く生きるための健康。

この3つは、
まさにいわれてみればと思いました。
軍国主義の時代、大正時代に創業した祖父から
当時の話を聞いたことを思い出しました。
祖父は、健康をやや損ねており、呼吸器がやや弱かったため、衛生兵として配属されたそうです。

経済戦士時代などは、
私の学生時代のテレビのCMには、
「24時間働けますか?」
なる栄養ドリンクの広告もありました。

働き方改革の今であれば、
ありえないCMです。(笑)

2)養生は身体語をマスターする。

この言い回しがとても
使いやすく、私はいつも、「自らの体の感覚を研ぎ澄ませてください。」と伝えていました。
耳を澄ませて自らの体の声を聴こう。
という視点がとても分かりやすかった。

お腹が空いていなければ、食べない。
体の不具合には自分で気づく。

3)健康という病気
これぞ、まさに本書の言いたいところです。

睡眠に関して、
食事に関して、
呼吸法など、

世の中には、いい情報も、その逆の情報もあるということ。
私も診療中に
「あまり、気にしすぎると、友達がいなくなりますよ」
と臨床では、冗談を交えて伝えています。

でも、本人は
真剣そのもののなので、
・気づいていない方には、気づくように

・気にしすぎている方には、気にしないように
仕掛けます。

ここまでの3点が純粋な感想です。

なんとしても残念に感じたのが
1点ありました。

それは、五木氏が
まだ、筋肉骨格系の治療をうけられたことが無い。

整体やその他はあるかもしれませんが
本物の治療を受けていないことだけはわかりました。

歩くのが大変になってきて
膝が悪いと思っていたら、股関節が悪かったこと。
対策として、医師やその他のアドバイスとして
保存療法を行っていること

1)減量、2)筋トレ、3)正しい歩き方のススメ

細い体での減量はさぞかし辛いと思います。
大腿四頭筋の筋トレが大変なことも記載されていました。

その他にも、
丹田の感覚を意識して歩き方を工夫される話や
能のすり足で歩きやすいことなども。。

85歳の年齢を考えると
できることは少ないですが、本当は
医学として
筋肉と関節を治療することができる現実があります。

変形してしまう股関節も
その前に、関節可動域を改善するつかい方を見に付けていれば。。
などもっと良い改善の仕方があるのに。
と残念に感じました。

養生の基本は
自らの体の感覚を研ぎ澄まし、
違和感や不調に一刻も早く気付き手入れすることです。

改めて、
より大きな声で、
正しい使い方や、治療があることを伝えていかなければ
と思いました。

はじめに、膝が違和感があった時に
診ておけばもっと可能性があります。

関節は、骨に挟まれて構造体が出来上がってします。

痛みを発生した時には、
必ず、痛みを起こしている原因があります。

関節の間のクリアランスで問題を起こしていれば
関節の間を狭くしている理由があります。

その理由が、負担がかかる使い方であれば、
使い方から改善しなければ、本当の解決にはなりません。

今回の膝の痛みは
変形性股関節症だったというケースでも
初期の段階であれば
股関節を悪くしている使い方を改善すること

座り方や仕事のスタイルなど
変更するだけで、悪化が食い止められたかもしれません。

若い年齢であれば、
かなり早期に、関節への負担をかける使い方を変えること出来ます。
もう一度ぜひ、軍国主義時代には当たり前だった
正しい姿勢。

その姿勢が、本当に日本を立て直す鍵になります。

まずは、気になっている方から
創業大正15年。
90年臨床をしてきたからこそ分かる
本当に大切な
正しい姿勢で動ける体を見につけませんか??

姿勢が変わると人生が変わる
姿勢治療家(R)仲野孝明


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